アメリカ経済の健康状態を測る重要な指標の一つである小売売上高。
最新のデータから、消費者の購買行動や市場のトレンドが浮き彫りになっています。
オンラインショッピングの普及や飲食業界の復調が示すように、消費者のニーズや生活スタイルが急速に変化している今、小売売上高の動向は投資家や市場関係者にとって見逃せない情報源です。
小売売上高は2024年4月に注目すべき動きを見せました。
本記事では、最新の小売売上高データを詳しく分析し、これが株価や経済全体にどのような影響を与えるのかを探ります。
米国の小売売上高の結果
米国の2024年4月の小売売上高は、前月とほぼ変わらず、0.4%の誤差範囲内で推定され、総額は7052億ドルでした。前年同月比では3.0%増加しました。
この増加は、特にオンライン小売業者(前年比7.5%増)と飲食店(前年比5.5%増)によるものです 。
一部の分析では、消費者が支出の優先順位を見直し、特定の小売セクターにおける変化が見られると報告しています。例えば、ホームインプルーブメント関連の小売業者は売上の回復を見せました。
また、米国小売業界全体では、2024年の年間売上高は2.5%から3.5%の増加が予想されており、これもコロナ後の回復の一環とされています。
小売売上高
- 前月比:0.0%(予想:0.4%) 前回:0.6%
- 前年比:3.0% 前回:3.8%
小売売上高 自動車除くコア除くも予想と一致しました。
小売売上高、小売売上高コア指数ともに前月比、前年比でも鈍化しています。
しかしまだ、小売売上高、小売売上高コアともに前年比で3%を超えています。
鈍化の兆しが見えるものの、まだまだ高い水準ですね。
小売売上高 自動車除くコア
- 前月比:0.2%(予想:0.2%) 前回:0.9%
- 前年比:3.6% 前回:4.0%
先月よりも伸びが鈍化したため、利下げ期待が再燃し、株価にはいい影響がありました。


小売売上高と消費者物価指数(CPI)は消費者の購買力や価格変動の影響を調べる経済指標ですが、以下のことが異なります。
- 対象範囲:小売売上高は商品やサービスの売上を測りますが、CPIは消費者が購入する一連の商品やサービスの価格変動を測ります。
- 目的:小売売上高は経済活動の一面を示すのに対し、CPIはインフレ率や物価の変動を示します。
- 影響要因:小売売上高は消費者の信頼感や所得水準に影響されますが、CPIは原材料のコストや供給と需要のバランスによって変動します。
FEBウォッチ
小売売上高の発表でFebウォッチはほぼ変わりませんでした。

GDP NowのGDP予想
2024年第2四半期の実質GDP成長率(季節調整済み年間率)のGDPNowモデル予測値は、5月15日の3.8%から5月16日には3.6%に下方修正されました。
米国国勢調査局、米国労働統計局、および米連邦準備制度理事会からの今朝の発表を受け、第2四半期の実質民間国内投資成長率の予測値は7.3%から5.6%に減少しましたが、第2四半期の実質個人消費支出成長率の予測値は3.2%から3.4%に増加しました。
また、第2四半期の実質純輸出の変化が実質GDP成長率に与える寄与度の予測値は、-0.09パーセンテージポイントから-0.06パーセンテージポイントに増加しました。

GDPNow:https://www.atlantafed.org/cqer/research/gdpnow
小売売上高の情報ソース
出所:https://www.census.gov/retail/sales.html
まとめ
先月から伸びは鈍化しましたが、以前として、3%以上と高い水準です。
個人的にはまだまだ予断を許さない状態だと思っています。
ただ、アメリカの大統領選が終わるまでは株価は上昇する雰囲気です。
現政権が有利になるよう、7月頃に利下げがあるかもしれませんし、今年中は株価は上昇する可能性が高いと感じています。
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