雇用統計
アメリカの4月の雇用統計が発表されました。
注目される非農業部門雇用者数の合計は17万5千人増加で3月から予想以上にのみが鈍化しました。
市場予想は24万人だったので、久しぶりに予想を下回りました。失業率も悪化し、先月の3.8%から3.9%となりました。ただ、ただ4%を27カ月連続で下回っているため、それほど悪い数字ではありません。
時間当たり平均賃金は前年比3.9%上昇で、3月(4.1%上昇)から鈍化しました。
- 非農業部門雇用者数:17.5万人(予想24.0万人) 前月:31.5万人
- 失業率:3.9%(予想3.8%) 前月:3.8%
- 平均時給:0.2%(予想0.3%) 前月:0.3%
- 労働参加率:62.7% 前月:62.7%
欠員率
欠員率は5.0%で低下しました。
2001~2019年(コロナ前)の失業率が4%以下のときの欠員率の平均が4.4%ということを考えると、まだ改善の余地ありますが、今月はかなり下がりました。
雇用のマッチングが進んでいる証拠ですね。
個人的には非農業部門雇用者数の鈍化はそれほど気にしなくていいと思っています。
フルタイムとパートタイム
前年同月比でみると、フルタイムの雇用は減少しているものの、前月に比べると回復しました。逆にパートタイムの人の上昇率は鈍化しました。
この傾向が引き続き進んでくれれば、ソフトランディングは可能だと考えています。
非農業部門雇用者数は鈍化しましたが、全体的には悪い数値ではないと思います。
むしろ、前月よりも改善傾向に見えます。
Febウォッチ
Febウォッチはを見ると、1ヶ月でかなり利下げの確率はのびました、前月は50%以上の確率で6月の利下げを織り込んでいたんですね。
現在は9月の利下げが最短になっています。
今月雇用統計後
前月雇用統計後
雇用統統計の発表後の市場の動き
ドルの動向: ドル高傾向です。政府の覆面介入?の影響もあり、1週間で9円近く円高になりました。
株価はダウ平均、S&P500、NASDAQともに上昇。
最近はインフレ懸念で株価は冴えなかったので、インフレ懸念の鈍化を市場が好感した形で上昇しました。
まとめ
円高と米国の雇用鈍化が重なり、株価的には良い傾向だと感じました。
円安でドルベースの資産を多く持っている人は資産が減少したかもしれませんが、必要以上の円安は日本に生活している人にとってはコスト上昇で生活を圧迫するため、悪材料と考えています。
個人的にはドル円は130円ぐらいのほうが、生活コストが下がり、良い生活ができると考えています。
雇用統計リリースページ
米国労働統計局:https://www.bls.gov/news.release/empsit.nr0.htm?ref=upstract.com
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