米国 ISM製造業購買担当者景気指数
2024年4月、製造業の活動は収縮しました。 製造業購買担当者指数(PMI®)は49.2%に低下しました。
新規受注指数が拡大から収縮に移行し、49.1%に低下しました。
生産指数は依然として拡大していますが、51.3%に低下しました。
雇用指数は48.6%に上昇しましたが、依然として収縮しています。
仕入先配送指数が48.9%に低下し、配送は速くなっています。
在庫指数が48.2%に保たれ、依然として収縮しています。
価格指数は60.9%に上昇し、価格が増加しています。
新規輸出受注指数が48.7%に低下し、輸出が収縮しています。
輸入指数は51.9%に上昇し、輸入は拡大しています。
ISM® 製造業 PMI:2024年4月レポートの要約
- 📉 製造業 PMI®: 49.2%(前月比 -1.1%)
- 製造業セクターは、1ヶ月の拡大後に再び縮小
- 📉 新規受注: 49.1%(前月比 -2.3%)
- 新規受注は1ヶ月の拡大から縮小に逆戻り
- 📈 生産: 51.3%(前月比 -3.3%)
- 生産は増加を維持しつつもペースダウン
- 📉 雇用: 48.6%(前月比 +1.2%)
- 雇用は依然として縮小だが、減少ペースは緩やか
- 📉 サプライヤーの納期: 48.9%(前月比 -1.0%)
- 納期が速くなり、供給が改善
- 📉 原材料在庫: 48.2%(前月と同じ)
- 原材料在庫は15ヶ月連続で縮小
- 📈 顧客在庫: 47.8%(前月比 +3.8%)
- 依然として在庫不足
- 📈 価格: 60.9%(前月比 +5.1%)
- 価格は上昇し、上昇ペースが加速
- 📉 受注残: 45.4%(前月比 -0.9%)
- 受注残は縮小し、縮小ペースも加速
- 📉 輸出: 48.7%(前月比 -2.9%)
- 輸出は1ヶ月の拡大後に縮小
- 📈 輸入: 51.9%(前月比 -1.1%)
- 輸入は4ヶ月連続で増加
米国 ISM非製造業購買担当者景気指数
最新のサービス業ISM®業況報告書によると、サービス業セクターの経済活動が4月に縮小ししました。
2022年12月以来初めて15か月間連続で成長していたのですが50%を下回ってしまいました。
サービス業PMI®は49.4%を記録し、3月の51.4%から2ポイント低下しました。
2020年5月以来の大幅な縮小であり、経済が鈍化の兆しを示しています。
4月の業況指数は50.9%で、3月の57.4%から6.5ポイント減少し、事業活動全体の減速を示しています。
新規受注指数は16か月連続で拡大しているものの、4月は52.2%で、3月の54.4%から2.2ポイント低下しました。
依然として拡大基調ではありますが、成長の鈍化を示唆しています。
雇用指数は4月に45.9%と5か月中4回目の縮小を記録し、3月の48.5%から2.6ポイント減少しました。雇用問題がセクターに重くのしかかっています。
サプライヤー納入指数は4月の指数が48.5%で、3月の45.4%から3.1ポイント上昇しました。
これにより3か月連続で納入が迅速化していますが、これは通常とは異なり、需要の低下を示唆しています。
価格指数は4月に59.2%と、3月の53.4%から5.8ポイント上昇し、インフレ圧力の増加を反映しています。
在庫指数は在庫水準が5か月ぶりに拡大し、4月は53.7%で、3月の45.6%から8.1ポイント上昇しました。
在庫感指数も62.9%に達し、3月から7.2ポイント上昇しています。
受注残指数は4月に51.1%で、3月の44.8%から6.3ポイント上昇しました。
新規受注の成長が鈍化した一方で、既存の注文がある安定しています。
主なポイントは以下の通りです:
- サービス業PMI®と製造業PMI®:4月のレポート概要
- 4月の最新のISM®レポートでは、サービス業と製造業の両方が経済活動の減速を示し、特にサービス業では15か月連続の成長が終わりました。以下は、4月と3月の主要指数の比較です。
- サービス業PMI®
- 指数: 49.4(4月) vs 51.4(3月)
- 変化: -2.0ポイント
- 方向: 縮小(成長から縮小へ)
- トレンド: 1か月の縮小
- 製造業PMI®
- 指数: 49.2(4月) vs 50.3(3月)
- 変化: -1.1ポイント
- 方向: 縮小
- トレンド: 6か月の縮小
- 業況指数(Business Activity/Production Index)
- サービス業: 50.9(4月) vs 57.4(3月)、-6.5ポイント(成長、スローダウン)
- 製造業: 51.3(4月) vs 54.6(3月)、-3.3ポイント(成長、スローダウン)
- 新規受注指数(New Orders Index)
- サービス業: 52.2(4月) vs 54.4(3月)、-2.2ポイント(成長、スローダウン)
- 製造業: 49.1(4月) vs 51.4(3月)、-2.3ポイント(縮小)
- 雇用指数(Employment Index)
- サービス業: 45.9(4月) vs 48.5(3月)、-2.6ポイント(縮小、速い)
- 製造業: 48.6(4月) vs 47.4(3月)、+1.2ポイント(縮小、遅い)
- サプライヤー納入指数(Supplier Deliveries Index)
- サービス業: 48.5(4月) vs 45.4(3月)、+3.1ポイント(速い、遅い)
- 製造業: 48.9(4月) vs 49.9(3月)、-1.0ポイント(速い)
- 在庫指数(Inventories Index)
- サービス業: 53.7(4月) vs 45.6(3月)、+8.1ポイント(成長、縮小から)
- 製造業: 48.2(4月) vs 48.2(3月)、変動なし(縮小)
- 価格指数(Prices Index)
- サービス業: 59.2(4月) vs 53.4(3月)、+5.8ポイント(上昇、速い)
- 製造業: 60.9(4月) vs 55.8(3月)、+5.1ポイント(上昇、速い)
- 受注残指数(Backlog of Orders Index)
- サービス業: 51.1(4月) vs 44.8(3月)、+6.3ポイント(成長、縮小から)
- 製造業: 45.4(4月) vs 46.3(3月)、-0.9ポイント(縮小)
- 新規輸出受注指数(New Export Orders Index)
- サービス業: 47.9(4月) vs 52.7(3月)、-4.8ポイント(縮小、成長から)
- 製造業: 48.7(4月) vs 51.6(3月)、-2.9ポイント(縮小)
- 輸入指数(Imports Index)
- サービス業: 53.6(4月) vs 52.4(3月)、+1.2ポイント(成長、速い)
- 製造業: 51.9(4月) vs 53.0(3月)、-1.1ポイント(成長、遅い)
- 在庫感指数(Inventory Sentiment Index)
- サービス業: 62.9(4月) vs 55.7(3月)、+7.2ポイント(高すぎる、速い)
- 製造業: なし
- 顧客在庫指数(Customers’ Inventories Index)
- サービス業: なし
- 製造業: 47.8(4月) vs 44.0(3月)、+3.8ポイント
- 全体の経済と業界の動向
- 4月の報告書によると、全体の経済は引き続き成長しているものの、その速度は遅くなっています。サービス業セクターは1か月の縮小に転じた一方で、製造業セクターは6か月連続で縮小しています。
細かく見ていくとISM非製造業指数は価格の低下が大きかったことや受注残が響いたようですね。
ISM製造業購買担当者景気指数もISM非製造業購買担当者景気指数も拡大を示す50を超えてしまいました。
Febウォッチ
ISMは製造業、非製造業ともに50を下回りました。
非製造業は50を上回ると思っていたので意外な結果です。
雇用統計の結果を合わせて勘案すると、多少利下げが前倒しになった気がします。
PCEデフレーター発表後
ISM非製造業購買担当者景気指数の発表後
雑感
サービス業の停滞が見え始めたので、雇用が必要以上に悪くなれば、ハードランディングの可能性が出てきます。
この1ヶ月で発表された雇用統計、ISM、CPIを見ると、雇用は強いものの、インフレは高止まりつつ、景気が悪化しているように感じます。
最近の米国はスタグフレーションに陥っている気がします。
日本と同じですね。
働けどはたらけどなお、わがくらし楽にならざり。じっと手を見る。。。
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