クレジットスプレッドという言葉を聞いたことがありますか?
これは、国債と社債の利回りの差を表すもので、株式市場のリスクとチャンスを示す重要な指標です。
本記事では、クレジットスプレッドの基本から、株式市場への影響までをわかりやすく解説します。
クレジットスプレッドとは
企業などが債券を発行してお金を調達する時に、お金を返せるかのリスクに応じて「上乗せ」される金利です。
一般的に、米国10年債とBBB格付け社債のスプレッドが使われます。
米国10年債は比較的リスクが低いとされる米国政府の債券で、一方のBBB格付け社債は、投資適格最低ランクの企業債券です。
この格付けは、企業が負債を返済する能力を評価するもので、BBBは投資適格の中でも低い方に位置します。
クレジットスプレッドは、これら二つの債券の利回り差として計算されます。具体的には、BBB格付け社債の利回りから米国10年債の利回りを引いた値です。
米国10年債
- 定義: 米国政府が発行する10年満期の債券。
- 特徴: 低リスクとされる債券で、しばしば「リスクフリー」とされる基準利回りを提供します。
BBB格付け社債
- 定義: 企業が発行する、格付け機関から「BBB」と評価された債券。
- 特徴: 投資適格(デフォルトのリスクが比較的低いと見なされる)の中で最も低い格付け。米国10年債よりリスクが高く、そのため通常はより高い利回りを提供します。
クレジットスプレッドの意味
- 解釈: スプレッドが広がる(大きくなる)ということは、市場が企業債に対してより高いリスクプレミアムを要求していることを意味します。これは一般に、経済や特定の産業に対する懸念が増している状況を反映しています。
- 経済指標としての役割: スプレッドの動きは、全体的な市場のリスク感知度や経済の健全性に関する洞察を提供します。狭いスプレッドは市場の信頼感、広いスプレッドは不安やリスク回避の増加を示しています。
ヒストリカルデータ
クレジットスプレッドを見ても、米国経済はハードランディングする気配はありませんね。
まとめ
クレジットスプレッドは、リスクの違いに基づく利回りの差を表し、市場のリスク感度や経済の健全性を理解するための重要な指標です。
投資家はこのスプレッドを用いて、市場の様々な動きやトレンドを分析することができます。
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