2025年9月の投資予報:米国株・ドル円・暗号資産のトレンドを専門家がやさしく解説!

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はじめに:2025年の投資市場、秋の空模様は?

2025年の投資市場は、専門家の多くが明るい見通しを立てています 。特にAI技術の進化などを背景に、力強い成長が期待される一年です。  

しかし、そんな好調なムードの中でも、特定の時期になると市場の雰囲気が変わりやすいことがあります。投資の世界には「アノマリー」と呼ばれる、理論だけでは説明しにくい不思議なクセが存在するのです。特に9月は、なぜか株価が下がりやすい月として知られています 。  

この記事では、投資初心者のみなさんと一緒に、2025年という大きな流れと、「9月」という季節的な特徴を組み合わせて未来を読み解いていきます。「米国株」「ドル円」「暗号資産」という3つのテーマに絞って、2025年9月に何が起こりそうか、わかりやすく予想してみましょう。

米国株式市場:力強い成長と「秋の試練」

まずは、世界経済の中心である米国株式市場から見ていきましょう。2025年は全体的に好調ですが、9月には少し注意が必要かもしれません。

2025年は強気相場が続く見込み

2025年の米国株式市場(S&P500指数)については、多くの専門家が非常に楽観的です。ウォール街の大手金融機関は、相次いで年末の目標株価を引き上げています 。  

この強気な見通しの背景には、主に2つの理由があります。

  1. 好調な企業業績: AI関連分野の成長が著しく、多くの企業の業績を押し上げています 。S&P500を構成する企業の1株あたり利益は、2025年に前年比で7%以上も増加すると予測されており、これが株価を支える大きな力になっています 。  
  2. AI技術への期待: AI技術の進化はとどまることを知らず、関連するハイテク企業が市場全体を引っ張っていくと見られています 。  

実際にどれくらい強気なのか、下の表で見てみましょう。

金融機関・調査会社2025年末 S&P500目標値
ファンドストラット6600  
モルガン・スタンレー6500  
ソニーフィナンシャルグループ6600 (予想レンジ: 6,090~7,015)  
ゴールドマン・サックス6100  
マネックス証券7000  

このように、多くの専門家が現在の水準からのさらなる上昇を予測している状況です。

しかし、9月は歴史的にパフォーマンスが悪い月

年間を通しての力強い見通しとは対照的に、9月という月には少し注意が必要です。過去のデータを振り返ると、9月は株式市場のパフォーマンスが一年で最も悪くなりやすい月として知られています。これは「9月効果」や「9月アノマリー」と呼ばれています 。  

具体的には、米国のS&P500指数は9月に平均で1.7%下落するというデータがあり、これは他の月と比べても際立って悪い成績です 。この現象にはいくつかの理由が考えられています 。  

  • 夏の休暇明けのポートフォリオ調整: 多くの機関投資家が夏の休暇から戻り、保有資産の見直しを行います。この時に利益確定の売りや、損失が出ている株の売却(損切り)が出やすいのです。
  • 第3四半期の終わり: 9月は多くの投資信託にとって四半期の締めくくりにあたります。そのため、決算に向けてポジションを整理する動きが活発になります。
  • 心理的な要因: 「9月は下がりやすい」という話が広く知られているため、投資家が警戒して売りを出します。その結果、本当に株価が下がってしまうという自己実現的な側面もあります。

過去10年間の実績を見ても、この傾向は明らかです。

S&P500の9月騰落率
2024年+2.02%  
2023年-4.87%  
2022年-9.34%  
2021年-4.76%  
2020年約-3.92%  
2019年+1.72%  
2018年+0.43%  
2017年+1.93%  
2016年-0.12%  
2015年-2.64%  

この表を見ると、確かにマイナスの年が多く、特に2021年、2022年、2023年は連続で大きな下落を記録しています。ただし、プラスで終わった年もあることから、必ず下がるわけではないこともわかります。

結論:2025年9月の米国株はどうなる?

では、これら2つの情報をどう組み合わせればよいのでしょうか。 2025年の力強い上昇トレンドの根拠は、AIの発展や企業の堅実な業績といった「経済の基礎的条件(ファンダメンタルズ)」にあります 。一方で、9月の下落傾向は、投資家の行動パターンや季節性といった「心理的な要因」が大きいです 。  

経済の土台がしっかりしている中での一時的な下落は、トレンドの終わりを意味するのではなく、「健全な調整」や「一休み」と捉えることができます。つまり、2025年9月に株価が下落したとしても、それはパニックになって売るべきサインではない可能性が高いのです。

むしろ、長期的な成長を信じる投資家にとっては、良い株を少し安く買える「投資の好機」になるかもしれません 。年間を通した上昇トレンドの中で、一時的にしゃがみこむようなイメージです。  

ドル円相場:ついに円高へ?金利差が動かす未来

次に、私たちの生活にも身近なドル円相場について見ていきましょう。長らく続いた円安の流れは、2025年に転換点を迎えるかもしれません。

2025年の基本シナリオは「緩やかな円高」

多くの専門家が、2025年のドル円相場は「緩やかな円高・ドル安」に進むと予測しています 。  

その最大の理由は、日本と米国の「金利差」が縮小すると見られているからです 。お金は金利の低いところから高いところへ流れる性質があります。これまでは米国の金利が日本よりずっと高かったため、円を売ってドルを買う動き(円安)が続いていました。  

しかし2025年は、この状況が変わると予想されています。

  • 米国(FRB): インフレを抑えるための利上げが終わり、今度は景気を支えるために「利下げ」を続ける見込みです 。  
  • 日本(日銀): 長年の金融緩和を終え、今後は「利上げ」を続けると見られています 。  

米国の金利が下がり、日本の金利が上がることで、両国の金利差は縮まります。そうなると、ドルの魅力が相対的に下がり、円が買われやすくなるのです。その結果、2025年末には1ドル=140円台まで円高が進むという予測が出ています 。  

調査機関2025年末 ドル円レート予測
横浜総合研究所140円台半ば  
みずほリサーチ&テクノロジーズ140円台前半  
三井住友DSアセットマネジメント153円  
IG証券140.00~162.00のレンジ  

ただし、表が示すように専門家の間でも見方が分かれており、円安が続くと見る意見もあります。これは、為替相場が金利だけで決まるわけではない複雑さを示しています。

9月が注目される理由と潜むリスク

この円高シナリオにおいて、9月は一つの重要なタイミングになる可能性があります。市場では、米国のFRBが9月に利下げを行う可能性が高いと見られているからです 。もし実際に利下げが決定されれば、日米金利差の縮小が意識され、円高の流れが加速するきっかけとなるかもしれません。  

しかし、この基本シナリオを覆しかねない大きなリスクが存在します。それは「米国の政治」です 。  

もしトランプ前大統領が再び就任した場合、彼が掲げる政策(例えば、大幅な減税や輸入品への追加関税)が米国内のインフレを再燃させる可能性があります 。そうなると、FRBは利下げを止めざるを得なくなり、場合によっては再び利上げを検討するかもしれません 。  

この場合、「日米金利差の縮小」という円高の前提が崩れてしまいます。むしろ金利差が再び広がり、ドルが買われ、円安が再加速する展開も考えられます 。  

したがって、2025年のドル円相場は、経済のロジックだけでなく、予測が難しい政治の動向にも大きく左右されることになります。FRBや日銀の発表はもちろん、米国の政治ニュースにも注意を払う必要があるでしょう。

暗号資産市場:熱狂は続くか?ビットコインとイーサリアムの展望

最後に、近年注目を集める暗号資産市場を見ていきましょう。2025年は大きな飛躍が期待される一方、その激しい値動きには注意が必要です。

追い風が続く2025年の暗号資産市場

2025年の暗号資産市場には、いくつかの強力な追い風が吹いています。

  • ETF承認と機関投資家の参入: ビットコインやイーサリアムの現物ETF(上場投資信託)が承認されたことで、これまで市場に参加しにくかった年金基金や大手資産運用会社といった「機関投資家」の資金が流れ込みやすくなりました 。これは市場の信頼性を高め、価格を押し上げる大きな要因です。  
  • 技術的な進化: 特に時価総額2位のイーサリアムは、「ペクトラ」と呼ばれる大型アップデートを予定しており、ネットワークの性能が向上することへの期待が高まっています 。  
  • 強い上昇モメンタム: 2025年に入ってから、ビットコインもイーサリアムも過去最高値を更新するなど、市場のムードは非常に強気です 。  

こうした背景から、市場参加者は年末にかけてさらなる価格上昇を予測しています。

暗号資産価格予測(2025年末までにその価格を超える予想確率)
ビットコイン (BTC)12万ドル: 約70% 15万ドル: 約38% 20万ドル: 約6%  
イーサリアム (ETH)4,000ドル: 約80% 7,500ドル: 約25% 10,000ドル: 約6%

この表は、「必ずこの価格になる」というものではなく、「市場がどれくらいの確率でその価格を織り込んでいるか」を示しています。高いリターンが期待される一方で、実現しない可能性も十分にあることがわかります。

暗号資産にも存在する「9月の弱気アノマリー」

実は、株式市場と同じように、暗号資産市場にも「9月はパフォーマンスが悪い」という傾向が見られます。データによると、ビットコインにとって9月は弱気な月であり 、イーサリアムも過去の9月の平均リターンはマイナスとなっています 。  

ここで特に注意したいのは、暗号資産の「ボラティリティの高さ(価格変動の激しさ)」です。この特徴が、9月のアノマリーを増幅させる可能性があります。

市場全体がリスクを避けようとするムード(リスクオフ)になると、投資家はまず最もリスクが高いと感じる資産から資金を引き揚げる傾向があります。暗号資産は、まさにその代表格です。

つまり、S&P500が数パーセント下落するような市場環境では、暗号資産はそれよりもはるかに大きな下落を見せる可能性があるのです。最近も、相場が急落した際に大規模な強制決済が発生したというニュースがありました 。  

したがって、暗号資産投資における9月アノマリーは、単に「少し下がりやすい月」と考えるのではなく、「急落のリスクが特に高まる月」と認識することが重要です。長期的な可能性は大きいものの、短期的な下落への備えは他の資産以上に必要と言えるでしょう。

まとめ:2025年9月、初心者投資家が心に留めておくべきこと

最後に、ここまでの話をまとめて、初心者投資家のみなさんが心に留めておくべきポイントをお伝えします。

  • 米国株式市場 2025年全体の見通しは非常に明るいです。9月に一時的な下落(調整)があっても、それは長期的な成長の中での「健全な一休み」かもしれません。慌てて売るのではなく、むしろ良い買い場と捉える冷静な視点も大切です。
  • ドル円相場 基本的な流れは「円高・ドル安」方向です。日米の金利差がどう動くかが鍵を握ります。ただし、米国の政治動向など、予測が難しい要素が相場を大きく動かす可能性も忘れないようにしましょう。
  • 暗号資産 非常に強い上昇トレンドが期待できる一年です。しかし、価格変動が非常に激しいため、9月の下落局面では大きな調整が起こる可能性があります。投資する際は、失っても生活に影響のない範囲の資金で行うなど、リスク管理を徹底することが何よりも重要です。

全体を通しての心構え

  • アノマリーは「傾向」であり「絶対」ではない 過去のデータはとても参考になりますが、未来が同じように動くとは限りません。あくまで「そういうことが起こりやすい」という心構えを持つための材料と考えましょう。
  • 長期的な視点を忘れない 1ヶ月の値動きに一喜一憂して、投資の目的を見失わないようにしましょう。自分の目標に基づいた長期的な計画を大切にすることが、資産形成の成功への近道です。
  • 時間と資産の分散を心がける 一度にすべての資金を投じるのではなく、時期をずらして少しずつ投資する(時間分散)。また、株式だけでなく債券や他の資産にも投資する(資産分散)。こうした工夫が、リスクを抑えるのに役立ちます。

9月という季節的な特徴を知っておくことは、市場が予想外の動きをしたときに冷静に対処するための「心の準備」になります。短期的な価格の動きに惑わされず、どっしりと構えて、長期的な視点でご自身の資産を育てていきましょう。

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この記事を書いた人

真毅のアバター 真毅 自由人

趣味はカメラ、ランニング、読書。職業はシステムエンジニア。昔はリサーチハウスで企業調査、産業分析を行っていました。目標は投資で稼いでゆっくり生きる。資格はFP2級、証券アナリスト。投資対象は日本株、米国ETF、金、暗号資産、不動産。金融資産と実物資産の両輪で資産形成。

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