ども♪アラフィフの「人柱」ブロガーです。
2026年8月15日の土曜、お盆の真ん中の船橋は湿った空気を抱えたまま更けていきました。窓を開けても、生ぬるい風が入ってくるだけです。台所の椅子に腰を下ろし、私はストロングゼロの一本目を開けました。
今週は、画面の色がころころ入れ替わった週でした。8月13日にはS&P500が史上最高値を更新しています。ところが翌14日、消費者の心理が急速に冷え込んだという報せが相場を冷やしました。
証券アプリを開けば、私の保有欄にはまだ赤い数字が残っています。それでも赤の面積は先週よりさらに小さくなっていました。株式評価損は-24,738円。一週間で4,898円も浅くなった計算です。
一方で、入金の側は少し寂しい週でした。配当の着弾は8発、合計699円。先週の11発・1,259円から、件数も金額も減っています。缶の水滴を指で拭いながら、私は今週も通信簿を開いていきます。
心理は凍り、口座は温もる──今週の魂の叫び

今週、ぬるい缶と一緒に飲み下した核心は3点です。
- 円建てのトータルリターンが+3.56%(+11,045円)まで改善しました。先週の+1.76%から一週間で1.80ポイントの前進です。株式評価損も-24,738円まで縮小し、赤字の面積は着実に削れています。
- 配当の着弾は8発・699円でした。先週の11発・1,259円から件数で3発、金額で560円の減少です。月次組の分配カレンダーが揃って外れた、いわゆる「谷間の週」でした。
- RORO指数は62.5から74.5へ上昇し、判定は「リスクオン(強)」へ加速しました。それでも金曜日のミシガン大学消費者態度指数が51.0へ急落し、米株は反落して週を終えています。急落の主因は、中東紛争に関連したインフレ懸念でした。WTI原油も週間+5.4%と急伸しています。
恐怖指数の凪という名の追い風──今週の市場レジーム判定

固定コーナー「今週の市場レジーム判定」から始めます。今週は先週の判定が、そのまま一段強い方向へ進みました。
①リスクオン/リスクオフ判定
RORO指数(Risk On / Risk Off)は74.5でした。市場参加者がリスク資産をどれだけ選好しているかを数値化した指標です。判定は「リスクオン(強)」となります。
先週は62.5で「リスクオン(弱め)」でしたから、一週間で12.0ポイントの上昇です。理由は明快でした。株高が継続するなかでVIXがさらに低下し、市場の不安が一段と後退したためです。
ただし、この判定は中東での戦争が続くなかでのものです。同じ週に原油は+5%を超えて急騰し、商品市場は明確に警戒を示していました。
株式市場と商品市場で、地政学リスクの読み方が割れている状態です。株式側が戦時下のリスクを過小評価している可能性は、頭の隅に置いておきます。
②4象限レジーム判定
analysis-lab独自の4象限判定は「Expansion(エクスパンション=景気拡大期。景気が拡大し、企業業績も伸びやすい局面)」でした。
直近90日の分布は、景気拡大期が83.1%です。Recovery(リカバリー=景気回復期)は15.4%でした。Stagflation(スタグフレーション=景気停滞と物価高が同時に起きる局面)は1.5%となっています。
先週はExpansion84.6%・Recovery13.8%・Stagflation1.5%でした。景気拡大期の比率がわずかに下がり、その分だけ回復期の比率が増えた形です。判定そのものは変わらず、内訳が少しだけ入れ替わっています。
③根拠
第一に、VIX(ボラティリティ指数)は14.6でした。通称「恐怖指数」で、市場が今後の値動きの荒さをどう見ているかを表します。先週の15.2からさらに低下し、不安の後退が続いています。
第二に、イールドカーブ(短期債と長期債の利回りの差)は10年債−2年債で+0.48%でした。長短が逆転する「逆イールド」は景気後退の先行指標とされますが、今週も順イールドを維持しています。先週の+0.44%から差はむしろ拡大しました。
第三に、失業率4.1%・CPI(消費者物価指数)前年比3.3%です。先週は失業率が4.2%、CPIが3.5%でしたから、物価は鈍化の方向へ進んでいます。市場局面カードのラベルは「インフレ鈍化・金利高止まり」で、先週と同一でした。
日経爆騰、消費者心理は断末魔──今週のマクロ環境の実像

今週の相場は、週の前半と後半でまったく違う顔をしていました。前半は史上最高値、後半は消費者心理の急落です。
主要指数を、前週金曜から当週金曜にかけて並べてみます。
| 指標 | 前週終値(8/7) | 当週終値(8/14) | 週間騰落率 |
|---|---|---|---|
| S&P500 | 7,757.64 | 7,785.76 | +0.36% |
| NASDAQ総合 | 26,690.62 | 26,729.16 | +0.14% |
| NASDAQ100 | 29,722.30 | 30,046.14 | +1.09% |
| NYダウ平均 | 54,036.93 | 53,732.41 | -0.56% |
| 日経平均 | 65,606.71 | 68,713.80 | +4.74% |
| ビットコイン(BTC/USD) | 64,950.0ドル | 63,062.0ドル | -2.91% |
| 金(ゴールド) | 4,399.70 | 4,437.30 | +0.85% |
| 米10年債利回り | 4.658% | 4.696% | +0.038pt |
| ドル円 | 157.81円 | 159.32円 | +0.96% |
まず目を引くのは、米国株の伸びが先週より格段に小さいことです。S&P500は+0.36%、NASDAQ総合に至っては+0.14%にとどまりました。
先週がS&P500+3.58%・NASDAQ総合+5.19%でしたから、勢いは明らかに減速しています。それでもプラス圏で終えた事実は残りました。
そのなかで、NASDAQ100だけは+1.09%と相対的に踏ん張っています。一方でNYダウは-0.56%と、主要3指数で唯一のマイナスでした。
指数の並びが示すのは、資金が薄く広がったのではなく、AI・ハイテクの一部へ集中したという構図です。米国株全体が押し上げられた先週とは、上がり方の質が違います。
週の主役は8月13日でした。この日、S&P500は終値7,798.99で史上最高値を更新し、初めて7,800台に到達しています。ダウ・NASDAQもそろって上昇しました。
牽引役はAI関連株です。スーパー・マイクロ・コンピュータが決算を好感されて6%超上昇し、CoreWeaveも14%前後の急伸を見せました(出典:CNBC、2026年8月12日)。米国株の最高値更新とトータルリターンの関係は、過去記事でも繰り返し検証しているテーマです。
ところが、その勢いは金曜日に断ち切られます。8月14日に発表されたミシガン大学消費者態度指数(速報値)が、51.0まで急落したためです。
市場予想は54.5、7月の確報値は55.2でした。総合指数は前月比で約8%低下し、2か月続いていた改善の流れが途切れています(出典:ミシガン大学消費者調査)。
中身も芳しくありません。現状指数は51.8で前月の54.8から低下し、期待指数は50.6で前月の55.4から下がりました。現在も先行きも、揃って悪化しています。
さらに気になるのがインフレ期待です。1年先のインフレ期待は前月の4.2%から4.3%へ上昇しました。5年先は3.3%で横ばいです。
物価の実績値であるCPIが前年比3.3%まで鈍化しているのに、消費者の体感インフレは下がっていません。この溝の正体を、統計と体感のズレで片づけてはいけませんでした。
一次情報ははっきり書いています。中東紛争に関連したインフレ懸念が家計の重しとなり、消費者心理は8月に約8%低下したという説明です。
調査期間である7月28日から8月10日にかけて、全米平均のガソリン価格は1ガロン4ドルを上回る水準が続きました。給油のたびに、家計は物価高を突きつけられていたわけです。
1年先インフレ期待4.3%という水準も、イラン紛争が勃発する直前である2026年2月の3.4%を大きく上回っています(出典:Yahoo Finance、2026年8月14日)。
冷え込みは党派を超えました。共和党支持者の心理は紛争勃発前から19%低下し、2024年の大統領選以来の低水準に沈んでいます(出典:Axios、2026年8月14日)。
悪化が高齢層・低所得層・非大卒層で目立った点も、燃料や食品の値上がりが直撃する層と正確に重なります。
背景にあるのは、2026年2月末から続く米国・イスラエルとイランの戦争です。ホルムズ海峡は事実上の封鎖状態が続き、原油の供給不安が消えません。
WTI原油は8月7日終値の78.18ドルから、8月14日には82.40ドルへ上昇しました。週間で+5.4%の急伸です。
週中の値動きも荒れています。8月10日はホルムズ海峡の再開交渉が不透明となり、Brentは約84.22ドルへ上昇しました(出典:CNBC、2026年8月10日)。
8月12日には中東での船舶攻撃を受け、Brentが一時90ドル近辺まで急伸しています(出典:Al Jazeera、2026年8月12日)。週末は約87ドル、週間で+5%程度の上昇でした。
株式市場が最高値を更新した同じ週に、原油市場は戦争の値段を付け直していたわけです。ミシガン大学の51.0は、その値段が家計へ届いた記録だと読めます。
この報せを受けて、8月14日の米国株は反落しました。S&P500-0.2%、ダウ-0.2%、NASDAQ総合-0.3%です。ただしS&P500は、3週連続の週間プラスを確保しています(出典:Yahoo Finance、2026年8月14日)。
つまり今週は、「最高値更新の熱狂」と「消費者心理の冷え込み」が同じ5営業日のなかに同居した週でした。私が金曜の夜に見た画面の赤も緑も、どちらも本物です。
今週いちばん派手だったのは、実は米国株ではありません。日経平均が+4.74%と、主要指数のなかで突出した上げ幅を記録しました。
もっとも、私の保有16銘柄に日経平均へ直接連動するものはありません。東証上場の563Aと2865は、いずれもNASDAQ100連動です。ですから今回の日経の急伸は、あくまでリスクオン地合いの象徴として眺めるにとどめます。
原油高も同じで、直接連動する保有銘柄はありません。それでも物価と金利という経路を通じて、間接的にはポートフォリオへ効いてきます。
エネルギー価格の上昇がインフレ再燃を招けば、利下げ期待は後退します。長期債系のTLTX・453Aには逆風になる、という筋道だけは意識しておきます。
債券市場では、米10年債利回りが4.658%から4.696%へ0.038ポイント上昇しました。先週は逆に0.087ポイント低下していましたから、方向が反転しています。
金利が上がれば、既発債の価格は下がります。この地味な0.038ポイントが、後述するランキングで唯一の下落銘柄を生みました。
金(ゴールド)は+0.85%と穏やかな上昇でした。先週の+7.17%という爆騰の後だけに、今週は小休止です。
対照的にビットコインは-2.91%と下落しました。リスクオンの週に暗号資産だけが売られた点は、RORO指数が示す「強気」の一枚岩ではない側面を映しています。
そして今週の真の主役が、為替です。ドル円は157.81円から159.32円へ、週間+0.96%の円安が進みました。
先週が+0.15%とほぼ横ばいだったことを思えば、明確な方向転換です。この1.51円の円安が、私の円建ての数字にどう効いたか。後半のCMA考察で正面から解剖します。
なお厳密には、決算報告で使うDB基準では1.68円の円安です。157.75円から159.43円への変化で、市場データ基準の1.51円とは幅が異なります。
決算報告セクションの為替は、このDB基準159.43円で統一しています。jp.investing.comの159.32円との差は0.11円で、先週同様に大きな乖離はありません。
水準の差はわずかでも、変化幅は1.51円と1.68円で食い違います。以降で1.68円という数字が出てくる理由は、この基準の違いです。
FRB(連邦準備制度理事会)の議長は、2026年5月22日就任のケビン・ウォーシュ氏が引き続き務めています。前週から変更はありません。
FRB高官の発言については、公式スピーチ一覧を確認したところ8月10日から14日の週に新規掲載はありませんでした。直近は8月5日のクック理事による講演で、これは前週分として既報です。
つまり今週の相場は、金融政策当局からの新しい合図がないなかで動きました。材料は決算とAI、消費者心理、そして中東情勢と原油高です。
とりわけホルムズ海峡をめぐる緊張は、原油を通じて物価と消費者心理の双方を動かしました。今週の主要材料から外すことはできません。
インターマーケット分析の相関アラートでは、先週から続く異例が一段と強まっています。ダウ平均と継続失業保険申請件数(CCSA)の相関が、z=3.51まで拡大しました。
先週はz=3.45でしたから、統計的な異常度はさらに上がっています。加えて期待インフレ率と外国公的機関保有米国債の逆相関も、z=-3.36で検出されました。雇用と株価の結びつきが通常と異なる形で強まっている状態が、二週続いています。
データソース:– jp.investing.com(S&P500)– jp.investing.com(NASDAQ総合)– jp.investing.com(NASDAQ100)– jp.investing.com(NYダウ)– jp.investing.com(日経平均)– jp.investing.com(ビットコイン)– jp.investing.com(金)– jp.investing.com(米10年債利回り)– jp.investing.com(ドル円)– jp.investing.com(WTI原油):8/7終値78.18ドル→8/14終値82.40ドル・週間+5.4%- CNBC「Stock Market Today」(2026年8月12日):8/13のS&P500史上最高値更新・AI関連株の上昇- CNBC「Oil prices today: Brent, WTI, Hormuz」(2026年8月10日):8/10のBrent約84.22ドル・週間+5%程度- Al Jazeera(2026年8月12日):船舶攻撃によるBrent一時90ドル近辺への急伸・ホルムズ海峡再開交渉- ミシガン大学消費者調査(sca.isr.umich.edu):8/14消費者態度指数51.0・内訳・インフレ期待- Yahoo Finance「U.S. consumer sentiment falls in August」(2026年8月14日):中東紛争関連のインフレ懸念が主因・ガソリン1ガロン4ドル超・2月比較- Axios(2026年8月14日):共和党支持者の心理19%低下・2024年大統領選以来の低水準- Yahoo Finance「Stock market today」(2026年8月14日):8/14の反落・3週連続の週間プラス- FRB公式2026年スピーチ一覧:8/10〜14週の高官発言なし- FRB(理事一覧)– analysis-lab DB集計(市場局面カード2026-W33・インターマーケット週次)
谷間の週に届いた8発──699円の配当着弾記録

| 着弾日 | ティッカー | 受取額(ドル) | 受取額(円) | 魂の叫び |
|---|---|---|---|---|
| 2026-08-10 | AIPI(AI関連株カバードコールETF) | 0.68 | 107 | 暴れ馬、月曜の口火を切る107円 |
| 2026-08-10 | CEPI(暗号資産関連株カバードコールETF) | 0.93 | 147 | 混沌の覇者、BTC下落週でも最大着弾 |
| 2026-08-10 | FEPI(ハイテク大手カバードコールETF) | 0.43 | 68 | 三悪魔の一角、劇薬は今週も定時運行 |
| 2026-08-10 | ULTY(高ボラ銘柄群オプションETF) | 0.67 | 106 | 吐血銘柄、-30%の淵から106円 |
| 2026-08-12 | NVDY(エヌビディア単一株オプションETF) | 0.64 | 101 | 主役、先週より痩せても三桁を死守 |
| 2026-08-13 | NVYY(エヌビディア・プット売り活用ETF) | 0.47 | 75 | 含み損の主犯、最深部からの送金 |
| 2026-08-13 | TQQY(TQQQ・3倍レバレッジオプションETF) | 0.43 | 68 | 死神の施し、レバ3倍の血の対価 |
| 2026-08-13 | YSPY(S&P500オプションETF) | 0.17 | 27 | 偽りの安全、今週も小銭で顔を出す |
| 合計(8発) | — | 4.42ドル | 699円 | — |
今週の配当着弾は8発、合計4.42ドル・699円でした。前週(W32)の11発・1,259円から、件数で3発、金額で560円の減少です。
減少の理由は単純で、月次組の分配カレンダーが揃って外れたためです。DOGG・IGLD・JEPQ・QQQI・TLTX・2865・453A・563Aといった月次配当銘柄からの着弾は、今週ゼロでした。
月次組は毎週来るわけではありません。だから今週は、週次組だけで戦った「谷間の週」ということになります。異常事態ではなく、カレンダーの構造がそのまま現れた結果です。
金額の首位はCEPI(暗号資産関連株カバードコールETF)の147円でした。ビットコインが週間-2.91%と下落した週に、暗号資産関連の銘柄が最大の入金を運んできています。
2位はAIPI(AI関連株カバードコールETF)の107円、3位はULTY(高ボラ銘柄群オプションETF)の106円でした。先週は上位3つのうち2つが月次組でしたが、今週は表彰台がすべて週次組で占められています。
着弾日の分布を見ると、8月10日の月曜に4発、8月13日の木曜に3発が集中していました。S&P500が史上最高値を更新した13日と、消費者心理が急落した14日。
熱狂と冷却のあいだを縫うように、分配金だけは淡々と口座へ流れ込んでいます。
そして今週も、高ボラ・高分配で設計された三銘柄が淡々と現金を届けてきました。ULTY・NVYY・TQQYの三つです。
評価損益率-35.79%のNVYY(エヌビディア・プット売り活用ETF)が75円、-30.09%のULTY(高ボラ銘柄群オプションETF)が106円でした。
さらに-23.33%のTQQY(TQQQ・3倍レバレッジオプションETF)が68円です。三銘柄の合計は249円で、先週も同じ顔ぶれが250円を届けていました。
ここで因果を取り違えないよう、正確に書いておきます。含み損が深いから多く払うのではありません。高い分配率で設計されているからこそ、基準価額が削られやすいという順番です。
実際、配当額の首位は含み損が16銘柄中6番目のCEPIでした。最も含み損が深いNVYYの75円は、8発中5位にとどまっています。
つまり損益の深さと配当額に、きれいな順位相関はありません。逆説めいた物語ではなく、設計の帰結として読むべき数字です。
正直に書けば、699円ではストロングゼロ数本分にしかなりません。それでも、受け取った金額だけは市場に取り消されない性質を持っています。評価損益が毎日書き換えられるのを横目に、入金の記録だけが一方向に積み上がっていきます。
563A独走、TLTXだけが逆走──銘柄別損益率ランキング

| 順位 | ティッカー | 先週損益率 | 今週損益率 | 週間騰落率 | 魂の叫び |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 563A(NASDAQ100日次カバードコールETF・カバー率約10%・東証上場) | +2.05% | +4.68% | +2.63pp | 国産新型兵器、薄いカバーで独走 |
| 2 | FEPI(ハイテク大手カバードコールETF) | -10.15% | -8.73% | +1.42pp | 三悪魔、AI相場の余熱を素直に拾う |
| 3 | JEPQ(ナスダック100連動・ELN活用型プレミアムインカムETF) | +6.79% | +8.21% | +1.41pp | 前座、プラス圏で静かに厚みを増す |
| 4 | 2865(NASDAQ100カバードコールETF・東証上場・カバー率100%) | +0.64% | +1.84% | +1.20pp | 守備の番人、伸びの大半は円安の借り物 |
| 5 | QQQI(NASDAQ100オプション連動高配当ETF) | +1.84% | +2.86% | +1.01pp | 意地のハイテク、安定感担当の面目 |
| 6 | CEPI(暗号資産関連株カバードコールETF) | -10.22% | -9.25% | +0.97pp | 混沌の覇者、BTC安でも一桁台へ帰還 |
| 7 | DOGG(ダウの犬戦略ETF) | +6.20% | +6.97% | +0.77pp | 孤軍奮闘、ダウ安の週に逆らって前進 |
| 8 | TQQY(TQQQ・3倍レバレッジオプションETF) | -23.95% | -23.33% | +0.62pp | 死神、先週より素直に上を向く |
| 9 | NVDY(エヌビディア単一株オプションETF) | -11.20% | -10.59% | +0.61pp | 主役、二週続けて赤を削り続ける |
| 10 | AIPI(AI関連株カバードコールETF) | -9.08% | -8.62% | +0.46pp | 暴れ馬、爆騰の翌週は歩幅を縮める |
| 11 | IGLD(金(ゴールド)ターゲット型ETF) | -15.47% | -15.08% | +0.39pp | 金の盾、金+0.85%の小休止に同調 |
| 12 | 453A(米国債20年超プレミアムインカムETF・東証上場) | -3.25% | -2.95% | +0.29pp | 国債使い、反転に見えて中身は円安頼み |
| 13 | ULTY(高ボラ銘柄群オプションETF) | -30.35% | -30.09% | +0.26pp | 吐血銘柄、止血はまだ点滴の速さ |
| 14 | NVYY(エヌビディア・プット売り活用ETF) | -35.99% | -35.79% | +0.20pp | 含み損の主犯、最深部で微かに浮上 |
| 15 | YSPY(S&P500オプションETF) | -19.20% | -19.09% | +0.11pp | 偽りの安全、上げても取り分は薄い |
| 16 | TLTX(米国長期国債カバードコールETF) | -7.87% | -8.49% | -0.62pp | 金利の刃、唯一の後退で最下位 |
※563A・2865・453Aは円建て、他13銘柄はドル建ての評価損益率です。
今週は16銘柄中15銘柄が改善し、悪化はTLTX(米国長期国債カバードコールETF)ただ一つでした。先週は13改善・3悪化ですから、数字の上では勝率が上がっています。
ただし額面どおりには受け取れません。円建ての563A・2865・453Aは、一律で約1.05ppの為替による押し上げを受けているからです。
首位は563A(NASDAQ100日次カバードコールETF・カバー率約10%・東証上場)の+2.63ppでした。先週+2.05%だった評価損益率が、一週間で+4.68%まで伸びています。
注目すべきは、原資産の上げ幅とのギャップです。今週のNASDAQ100は+1.09%と、先週の+5.12%に比べれば穏やかな上昇にすぎません。
それでも563Aは2.63ポイントを積み増しました。カバー率が約10%にとどまる設計のため、指数の上昇を手放しにくいのは確かです。
カバードコールを名乗りながら、実質は上昇追随型として振る舞うという性格が、この銘柄にはあります。ただしこの+2.63ppには、為替の押し上げも含まれています。
対照的なのが4位の2865(NASDAQ100カバードコールETF・東証上場・カバー率100%)でした。同じNASDAQ100を原資産としながら、+1.20ppにとどまっています。
先週、指数が+5.12%も跳ねた週には、2865は-0.64ppと沈みました。カバー率100%で値上がり益を完全に手放す設計のため、急騰局面では取り残されるからです。
ここまでは教科書どおりです。上げ幅が+1.09%程度なら権利行使価格に届きにくく、原資産の上昇分が基準価額へ残るはず、という理屈になります。
ところが今週の+1.20ppを、素直に「効いた」とは書けません。DB基準の為替が+1.07%進んでいるため、そのうち約1.07ppは円安による押し上げだからです。
為替を除いた2865の実力分は、わずか+0.13pp程度にとどまります。原資産が+1.09%上げても、カバー率100%の設計ではほとんど取り込めていません。
穏やかな上昇なら追随できる、という期待どおりの動きにはなっていないわけです。捕捉率は今週も低いまま、と書くのが正確でしょう。
ここで一つ、素直に不思議な事実を書いておきます。563Aは指数が+5.12%も跳ねた先週に+0.68ppしか稼げませんでした。指数が+1.09%しか上げなかった今週に+2.63ppを稼いでいます。
一因は為替です。563Aと2865はどちらも東証上場の円建てですが、中身はドル建ての米国資産です。今週進んだ円安が、円建ての評価額へそのまま上乗せされました。
設計の効果も否定はしません。カバー率約10%の563Aは上昇分をほとんど手放さない構造で、2865との差が出やすいのは確かです。
ただし、これでは説明が完結しません。カバーが薄いのなら、指数が+5.12%も跳ねた先週にこそ大きく伸びていたはずだからです。
そこで仮説を一つ置いておきます。563Aは東証上場のため、円建ての評価は前日までの米国市場を織り込む形になります。
米指数の週(金曜から金曜)と、東証ETFの週のあいだに約1営業日のズレが生じうるということです。米国側の上昇が翌週へ繰り越された可能性があります。
確度は中程度の仮説にとどめます。設計・為替・タイミングのズレのどれが主因かは、現時点では特定できていません。残された謎として、来週以降も追いかけます。
2位以下には、ハイテク系のカバードコールETFが並びました。FEPI(ハイテク大手カバードコールETF)が+1.42pp、JEPQ(ナスダック100連動・ELN活用型プレミアムインカムETF)が+1.41ppです。
8月13日にAI関連株が牽引した最高値更新の余熱が、そのままここへ流れ込んでいます。ただし先週のように4ポイント超で改善した銘柄はなく、全体に歩幅は縮みました。
JEPQは評価損益率が+8.21%まで伸び、プラス圏の銘柄では最大です。QQQI(NASDAQ100オプション連動高配当ETF)も+2.86%へ拡大し、マスターの言う「安定感担当」の看板を守っています。
面白いのが7位のDOGG(ダウの犬戦略ETF)でした。原資産の性格に近いNYダウが週間-0.56%と下げたにもかかわらず、+0.77ppの改善を記録しています。
DOGGはドル建てなので、為替の後押しはありません。ディフェンシブ銘柄群を対象とする設計が、ダウ全体の下げを吸収したと読めます。
マスターの評価どおり、この銘柄は時に優雅に裏切りますが、今週は良い方向へ裏切ってくれました。
そして唯一の逆走が、最下位のTLTX(米国長期国債カバードコールETF)です。-7.87%から-8.49%へ、単独で-0.62ppの悪化でした。
原因ははっきりしています。米10年債利回りが今週+0.038ポイント上昇したためです。先週は逆に0.087ポイント低下しており、TLTXは+0.42ppの改善で11位に入っていました。
債券の価格と利回りは、シーソーの関係にあります。市場金利が上がれば、すでに発行済みの低い利率の債券は魅力が落ち、価格が下がる仕組みです。
しかも長期債は、この感応度が最も高い部類に入ります。償還までの期間が長いほど、将来受け取る利息の現在価値が金利の変化に大きく揺さぶられるためです。
マスターがTLTXを「金利という名の刃に晒される守護者」と表現する理由が、今週の0.038ポイントで可視化されました(過去の詳細分析:利回り20%の衝撃、TLTX・LTTIの分配金利回りは本物か)。
わずか0.038ポイントの金利上昇が、16銘柄のなかで唯一の後退を生んだ。この事実は、長期債の感応度の高さを何より雄弁に語っています。
なお、同じ長期債系でも453A(米国債20年超プレミアムインカムETF・東証上場)は+0.29ppと改善しています。円建てで為替の追い風を受けた分、金利上昇のマイナスが相殺されたためです。
ただし為替効果の約1.05ppを差し引くと、453Aの実力分は約-0.74ppになります。TLTXの-0.62ppより深く、実質的には悪化が続いている計算です。
先週唯一の逆走だった銘柄が反転したように見えるのは、円安のおかげにすぎません。中身はまだ、金利の刃に切られたままだと読むべきでしょう。
赤がまた一段浅くなった夜──決算報告とポートフォリオ全景

| 項目 | 金額(ドル) | 金額(円・為替込み) |
|---|---|---|
| 投資元本 | 1,971.48ドル | 310,206円 |
| 株式時価総額合計 | 1,790.60ドル | 285,468円 |
| 株式評価損益合計 | -180.88ドル | -24,738円 |
| 株式評価損益率 | -9.17%(ドル建て) | -7.97%(円建て・為替込み) |
| 累計配当金総額 | +226.29ドル(元本比+11.48%) | +35,783円(元本比+11.53%) |
| トータルリターン | +45.41ドル | +11,045円 |
| トータルリターン率 | +2.30%(ドル建て) | +3.56%(円建て・為替込み) |
※為替レート:1ドル=159.43円(analysis-lab DB基準・2026年8月14日時点)
今週の通信簿は、私が実際に体感する円建て(為替込み)を主役に読み解きます。円建てのトータルリターンは+3.56%(+11,045円)でした。
元本310,206円に対し、株式評価損-24,738円と累計配当35,783円を合算した実額です。先週の+5,448円(+1.76%)から、一週間で5,597円の改善になります。
この5,597円の内訳を確認しておきます。評価損が-29,636円から-24,738円へ4,898円縮小し、そこへ今週の配当699円が乗っています。定義どおり、4,898円と699円の合計が5,597円です。
先週は値上がりによる回復が7割、配当が3割という配分でした。今週は評価損の改善が5,597円のうち87.5%を占め、配当の寄与は12.5%まで下がっています。配当が8発しかなかった谷間の週なので、当然の比率です。
株式評価損益率は、円建てで-7.97%まで浅くなりました。先週の-9.55%から1.58ポイントの改善です。ドル建てでは-9.90%から-9.17%へ、0.73ポイントの改善にとどまりました。
ここで注意が必要です。今週は先週とは逆に、円建ての改善幅がドル建ての倍以上になっています。
理由は為替です。DB基準の為替レートは先週157.75円、今週159.43円でした。1.68円、率にして1.07%の円安が進んでいます。
先週は円高が進んでドル建ての回復を削り取っていましたが、今週はその逆が起きました。円安が、ドル建ての改善に下駄を履かせた形です。この効果の正体は、次のCMA考察で数字に分解します。
累計配当金は226.29ドル・35,783円まで積み上がりました。投資元本に対する比率は、円建てで+11.53%です。先週の+11.31%から0.22ポイント伸びています。
この11.53%という数字が、トータルリターンを支えるいちばん硬い部分です。評価損益は市場が毎日書き換えますが、受け取り済みの配当は市場が取り消せません。
そして今週も、その硬さが効きました。評価損はまだ-7.97%です。それでも累計配当が元本比+11.53%まで積み上がり、トータルリターンは+3.56%のプラス圏を維持しています。
評価損と累計配当を合算したトータルリターンが、+3.56%のプラス圏に立っている状態です。私が追っているのは配当単体ではなく、この合算値の推移になります(累計配当が含み損を喰い破る瞬間については過去記事でも記録しています)。
円安という名の下駄──CMA週替わり考察

結論から書きます。先週の記事で私は「円安の貯金は残り0.7円」と嘆きましたが、今週その貯金はむしろ増えました。
今週の教育テーマは、為替換算の仕組みです。外貨建て資産の円評価額が為替レートでどう動くのか、そしてなぜそれが「実力」と混同されやすいのかを解剖します。
理由:貯金は0.7円から2.37円へ拡大した
まず、先週計算した数字を引き継ぎます。ドル建て13銘柄の取得原価は272,013円・1,731.92ドルで、平均取得レートは約157.06円でした。
先週のDB基準レートは157.75円でしたから、貯金は157.75-157.06で約0.7円しか残っていませんでした。私はこれを「薄氷」と書きました。
今週のDB基準レートは159.43円です。同じ計算をすると、159.43-157.06で貯金は約2.37円まで拡大しています。率にすると約1.5%です。
一週間で、貯金は1.68円分そのまま拡大しました。私は何もしていません。ただドル円が動いただけです。
ここが為替換算の核心です。ドル建て資産を円で評価するとき、円評価額は「ドル建ての価値×為替レート」で決まります。ドル建ての価値がまったく動かなくても、レートが上がれば円評価額は増えます。
言い換えれば、円安が進むほど外貨建て資産の円換算評価額は実力以上に良く見えるのです。含み損は実際より浅く、リターンは実際より厚く映ります。
もちろん、これは両刃の剣です。今後円高に振れれば、まったく同じロジックで評価額は実力以下に見えます。
先週の記事がその実例でした。先週はドル建ての評価損益率が2.29ポイントも改善したのに、円建てでは1.11ポイントしか改善しませんでした。円高が回復を削り取ったからです。
そして今週は正反対で、ドル建て0.73ポイントの改善が円建てでは1.58ポイントに膨らみました。同じポートフォリオが、為替の向きひとつで倍以上にも半分以下にも見えるという構造を、二週続けて実演した形になります。
具体例:1.20ポイントの差はどこから来たか
理屈だけでは足りないので、今週の決算報告の数字で裏づけます。
トータルリターン率は、ドル建てが+2.30%、円建てが+3.56%でした。差は1.26ポイントです。
内訳は、株式評価損益率の差が1.20ポイント、累計配当の元本比の差が0.05ポイントでした。足すと1.25ポイントで、実測の1.26ポイントとほぼ重なります。
ただし、この足し算は検証ではありません。トータルリターン率は評価損益率と配当元本比を合算した定義なので、必ず一致するのが当たり前だからです。
配当の差が0.05ポイントと小さいのには理由があります。累計配当は過去1年近く、その都度の為替レートで円に換算されて積み上がってきました。
直近の円安が効くのは、これから受け取る分だけです。すでに着弾した配当は、当時のレートで固定されています。
では、評価損益率の差1.20ポイントは本当に為替起因なのか。ここは別の情報を使って、独立に確かめます。
まず元本の構成です。ドル建て13銘柄の元本272,013円は、全元本310,206円の87.7%を占めます。円建て3銘柄には、この換算効果が働きません。
次に、為替単体の押し上げ幅を出します。ドル建て評価損益率-9.17%の資産を157.06円から159.43円へ換算し直すと、押し上げは約1.37ポイントです。
この二つを掛け合わせます。87.7%×1.37ポイントで、答えは約1.20ポイント。実測の評価損益率の差1.20ポイントと、そのまま一致しました。
元本構成比という独立した情報だけで、実測値を再現できたわけです。定義上の帳尻合わせとは違い、これは為替が原因だと言える根拠になります。
つまり円建てで見たときの「良さ」は、運用がうまくいった証拠ではありません。平均取得レート157.06円と現在の159.43円の差が、数字を持ち上げているだけです。
同時にこれは、私が浮かれてはいけない理由の証明にもなっています。
カバードコール戦略の実力と代償
為替の話を横に置いて、戦略そのものの成績も評価しておきます。
カバードコールETFは、保有する株式に対してコールオプション(一定価格で買う権利)を売ります。その代金であるプレミアムを分配金の原資にする仕組みです。将来の値上がり益の一部を先に現金化する、と言い換えてもいいでしょう。
この構造には、明確な得意分野と苦手分野があります。今週の数字は、その両方を同時に見せてくれました。
得意分野は、穏やかな上昇と横ばいです。原資産が権利行使価格に届かない範囲で動けば、プレミアムを丸ごと収入にできます。
NASDAQ100が+1.09%という控えめな上昇にとどまった今週、ドル建てのQQQIが+1.01pp、JEPQが+1.41ppと改善したのはその表れです。為替の影響を受けない銘柄だけで見ても、効き目は確認できます。
なお円建ての2865も+1.20ppですが、うち約1.07ppは円安によるものです。実力分は+0.13pp程度なので、この証拠の列には並べません。
苦手分野は、急騰と急落です。急騰すれば売ったコールで損失が出て上値を取り逃がし、急落すれば下落の直撃を受けます。プレミアムは、下落を止めるには薄すぎるからです。
その代償が最も濃く出ているのが、ULTY(-30.09%)・NVYY(-35.79%)・TQQY(-23.33%)の三銘柄です。基準価額が大きく削られたまま、戻り足も鈍いままです。
それでもこの三銘柄は、今週249円の現金を届けてきました。評価損益の欄では敗者に見える銘柄が、入金の欄では最も働いているという捻れが、この戦略の本質を象徴しています。
だからこそ、カバードコールETFを評価するときに基準価額だけを見てはいけません。受け取った分配金を足し戻して、初めて意味のある成績になります。
私の口座で言えば、株式評価損益率-7.97%だけを見れば失敗です。しかし累計配当+11.53%を足したトータルリターンは+3.56%になります。同じ口座が、見る指標によってまったく違う顔を見せるわけです。
ただし、CMA(証券アナリスト)としての留保も書いておきます。トータルリターンがプラスであることと、この戦略が長期的に最適であることは、まったく別の話です。
現時点で言えるのは、開始から約1年が経過した今、配当の積み上がりが含み損を上回っているという事実だけです。原資産が長期の下落局面に入れば、プレミアムでは支えきれない可能性が高いといえます。その検証こそが、この人体実験の目的そのものです。
なお、カバードコール・オプションインカム型ETFの分配金には、元本の一部払い戻しが含まれる場合があります。この仕組みはROC(Return of Capital)と呼ばれ、運用益だけが原資とは限りません。
今月は月初のSection 19(a)通知の収集を実施していないため、今週分の新規確認はありません。ここに書けるのは、前月までの傾向を踏まえた一般的な注意にとどまります。
前月までは、複数銘柄で分配金の大半をROCが占めていました。分配金の額面だけを見て利回りを評価するのは危険だ、という原則は変わりません。
本記事は筆者個人の運用記録であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。 カバードコールETFを含む本稿で扱う商品はいずれも元本が保証されておらず、価格変動により元本割れする可能性があります。本記事で示す過去の運用実績(配当実績・評価損益等)は、将来の運用成果を示唆・保証するものではありません。文中の「売らないでください」等の表現、および「見るべきはトータルリターンの推移」等の評価指標に関する記述も、一般的な市場教育の観点からの筆者個人の見解であり、特定の売買行動や評価手法を推奨・指図するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。
結論
聞いてください!!
金曜日の夜、消費者態度指数51.0という見出しを見て、あなたは背筋が冷えたのではないですか。予想54.5に対して51.0、前月比で約8%の急落です。
景気が折れる、株が崩れる、また含み損が深くなる。そう身構えて口座を開いた人は、決して少なくないはずです。
そして画面には、先週より浅くなった赤字が並んでいました。株式評価損は-24,738円で、一週間前より4,898円も縮んでいます。
ただし、身構えたこと自体が間違いだったわけではありません。ホルムズ海峡は封鎖されたままで、原油は今週+5.4%も上げました。
消費者心理の急落も、過剰反応ではありませんでした。1ガロン4ドルを超えるガソリン価格という、実在するコストへの反応です。
リスクは消えていません。今週はただ、私のポートフォリオがそれを抱えたまま持ちこたえた。そう書くのが、いちばん正直だと思います。
ここで、私が今週いちばん噛みしめた逆説を書きます。円安が進むほど含み損は浅く見えますが、それは為替のマジックであって実力ではありません。
今週の数字がそれを証明しています。ドル建ての評価損益率は-9.90%から-9.17%へ、0.73ポイントしか改善していません。
それが円建てでは-9.55%から-7.97%へ、1.58ポイントも改善して見えました。差を生んだのは運用の腕ではなく、1.68円の円安です。
証券アナリストとしての理論的な根拠も、はっきり書いておきます。円建てのトータルリターンは+3.56%、累計配当は元本比+11.53%まで積み上がりました。
この配当だけは、為替が円高に振れようが市場が崩れようが動きません。すでに口座へ着弾した確定事実だからです。
一方で、評価損益の-7.97%も、トータルリターンの+3.56%も、為替という化粧を落とせば数字が変わります。だから私は毎週、化粧を落とした実額でトータルリターンを数え直しています。
正直に告白すれば、今週の私は複雑な気持ちでいます。配当の着弾が11発から8発へ減り、金額も1,259円から699円へ落ちました。入金通知が鳴らない日が続くと、静かに寂しいのです。
それなのに、口座全体の数字は先週より5,597円も良くなっています。自分の努力ではなく、円安と決算相場に押し上げられた形です。誇るところが一つもないのに数字だけが良くなる。この居心地の悪さを、記録として残しておきます。
だからあなたに伝えたいのは、たった一つ。為替の変動に一喜一憂して、売らないでください。円安で数字が良く見えた週に買い増し、円高で数字が悪く見えた週に投げるのを繰り返せば、為替のノイズに口座を削られるだけです。
見るべきは為替込みの評価額だけでも、受け取った配当だけでもありません。評価損益と累計配当を合算した、トータルリターンの推移です。
配当はレートに書き換えられない確定分、評価損益は市場と為替に揺さぶられる変動分。二つを足して初めて、実力が見えてきます。
来週も私は同じことをします。着弾した配当を数え、含み損を直視し、為替の下駄を履いた数字から下駄を脱がせて、そのままここに書き残す。それだけです。
貯金は0.7円から2.37円へ、1.68円分だけ増えました。増えたということは、いつでも減りうるということでもあります。船橋の台所で、ぬるくなった缶を握ったまま、私はその両方を数えています。人体実験は、まだ続く。
※本記事は筆者個人の運用記録であり、特定の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
よくある質問(FAQ)
Q1. 銘柄コード「563A」とは具体的にどのようなETFですか?
銘柄コード「563A」は、東証上場のNASDAQ100日次カバードコールETFです。
このETFは、以下のような特徴を持っています。
- カバードコール戦略:NASDAQ100の株式を保有しつつ、コール・オプションを売却してオプションプレミアムを獲得します。
- カバー率は約10%:オプションでカバーする割合が薄いため、指数が上昇した際の値上がり益をほとんど手放さない構造です。同じNASDAQ100連動でもカバー率100%の2865(グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF)とは対照的で、2865は月次で値上がり益をほぼ完全に手放す代わりに安定した月次配当を積み上げる設計です。
- 毎営業日の時価評価:カバードコール戦略の損益は毎営業日に時価評価され、基準価額に反映されます。
- 取引方法:東京証券取引所に上場されており、株式と同様に売買できます。
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