雇用統計
アメリカの3月の雇用統計が発表されました。
注目される非農業部門雇用者数の合計は30万3千人増加し、市場予想の21万4千人を上回りました。失業率も改善し、先月の3.9%から3.8%へ回復しました。
思ったとおり強いですね~
特にヘルスケア、建設、政府系の増加が著しいです。
政府系が多いと、バイデン政権が雇用を下支えしている感じがしますね。
まあ、利上げ中で民間の雇用が悪くなる中、政府が経済を下支える構図が見て取れます。
日本も似たようなことしてますしね~
トランプ政権と比べるとバイデン政権って政策が社会主義的ですね。
良い悪い別にして。経済的には今のところ安定感があっていいと思います。
平均時給も労働参加率も上昇しましたし、利下げが遠のいた感じがします。
- 非農業部門雇用者数:30.3万人(予想21.4万人) 前月:27.0万人
- 失業率:3.8%(予想3.9%) 前月:3.9%
- 平均時給:0.3%(予想0.3%) 前月:0.2%
- 労働参加率:62.7% 前月:62.5%
欠員率
欠員率は5.3%で変わらず。
2001~2019年(コロナ前)の失業率が4%以下のときの欠員率の平均が4.4%ということを考えると、まだ改善の余地ありです。
ADP全国雇用者数の賃金の上昇率見ると、継続的に働いている人よりも、転職した人のほうが上昇率が高いようです。
日本もそうなればいいのに。。。羨ましい。。。


フルタイムとパートタイム
平均的な賃金は上昇していますが、前年同月比でみると、フルタイムの雇用は減少し、パートタイムの人が大幅に増加しています。
フルタイムで働きたいがしかたなくパートタイムで働いている人が増えている中、平均的な収入は上がっているようです。
米国は判断が難しいですね。最低賃金が上がって低所得者層は収入が増えていますが、中所得が減少している状態なんですかね。米国は2極化が進んでいるように見えます。

数値はいいんですが、細かく雇用を見てみるといまいちパッとしない内容ですね。
Febウォッチ
Febウォッチはを見ると、前回の雇用統計の発表以降、利下げの回数は減りましたね。
前回は利下げ4回でしたが、3回に減りました。
ただ、米アトランタ連銀のボスティック総裁など、タカ派よりなFOMCメンバーは2024年の利下げ回数は1回程度でいいと思っているようなので、強い経済指標が出ている現状では思ったほど利下げはしないかもしれません。
昨年から思ってましたが、市場は楽観的な感じがします。
今月雇用統計後

前月雇用統計後

雇用統統計の発表後の市場の動き
ドルの動向: ドル高傾向です。日本円は追随し、それほど円安になっていません。
株価はダウ平均、S&P500、NASDAQともに上昇。
市場予想は超えましたが概ね予想通りだったので上昇している感じがします。

まとめ
何としても景気を悪化させない!と言うバイデン政権の思惑が見れる経済指標の結果でした。
バイデン政権2期目を行いたいと思うので、2024年の米国経済は思うほど悪くなることはなさそうです。
ただ、インフレ要因になりうる石油価格は上昇してきています。
中東地域の大国や米国はいずれも紛争の拡大は望んでおらず、直接介入を明確に否定し、全面戦争を回避してきました。しかし、イスラエルはやりたい放題。石油価格が上昇してきています。
このあたりで止まってくれるといいんですけどね~
石油価格の上昇は世界的なインフレ圧力になります。2024年は騙し騙し、良い経済指標を米国は発表できるかもしれません。しかし、来年以降は日本同様、米国もスタグフレーションに陥る可能性を秘めていると感じました。
雇用統計リリースページ
米国労働統計局:https://www.bls.gov/news.release/empsit.nr0.htm?ref=upstract.com


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