S&P500(ドル建て)は+2.03%、私は配当込みで-2.05%──高配当ETF16銘柄、利回り最高のULTYが14位に沈んだ3ヶ月【2026年Q3総括】

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10月1日の夜、窓の外では秋の虫が鳴いていました。四半期の集計を終えて、私は電卓を机の端に押しやりました。

米国株は、ドル建てで上がっていました。S&P500は+2.03%、NASDAQ100は+0.44%。そして私のポートフォリオは、配当を足しても-2.05%でした。

+2.03%と、-2.05%。符号だけ反対の、ほぼ同じ数字です。

相場の鏡に映った私は、きれいに左右が逆でした。日経平均は-4.72%ですから、私より深く沈んで見えます。比べる相手を選べば、私は勝てる。そういう慰め方を、CMAの看板は許してくれません。

しかも、物差しが揃っていません。S&P500・NASDAQ100・日経平均は配当を含まない価格指数(前の2つはドル建て)で、私の-2.05%は円建て・為替込み・配当込みです。日経と同じ価格同士で見れば、私は-6.44%。日経より深く沈んでいます。

この3ヶ月、カバードコールETF(持ち株のコールオプション=決まった値段で買う権利を売り、その対価を配当に回すETF)16銘柄から、配当は12,925円届きました。ほぼ毎週、休まずに。ただ、価格と為替の変化は-18,971円で、配当では埋めきれませんでした。

もう一つ白状しておきます。Q3、私は1株も買い足していません。何も足さなくても、人はちゃんと負けられるのです。

ところが、運用開始来の通算で見ると、話がひっくり返ります。配当は本当に元本を守ってくれたのか。16の検体を、物差しを替えながら答え合わせしていきます。

目次

今Q3の魂の叫び:相場の上昇は、私の口座を素通りした

今Q3の魂の叫び:相場の上昇は、私の口座を素通りした

Q3の核心は、4つの落差に集約されます。

  • 米国株はプラス、私はマイナス。 Q3期間のトータルリターン(値動きと配当を合わせた損益。円建て・為替込み)は-6,046円(-2.05%)。価格だけなら-6.44%で、配当の+4.39%が半分以上を押し戻しても、届きませんでした。
  • 価格で勝ったのは3銘柄だけ。配当を足すと10銘柄。 期間の値動きがプラスだったのは、NVDY(エヌビディア単一株オプション型ETF)・YSPY(S&P500オプション型ETF)・AIPI(AI関連株カバードコールETF)の3本です。配当込みでは、プラスが10銘柄に増えました。
  • 最高利回りのULTYが、トータルリターン率14位。 ULTY(高ボラティリティ銘柄群オプション型ETF)の3ヶ月分の配当利回りは10.06%で、16銘柄の首位。それでも価格が-14.47%削られ、トータルリターン率は-4.42%でした。
  • 犯人は金利だと思っていた。金額に分解すると、いちばん大きいのは為替だった。 9月16日の利上げをはさみ、米10年債利回りは4.44%から5.29%へ。TLTX(長期米国債カバードコールETF)と453A(米国債20年超カバードコールETF・東証上場)は、トータルリターン率のワースト2に並びました。率で見れば最大の敗者です。ところが配当込みの損益を金額で分けると、この2銘柄は約-2,600円。ドル建て13銘柄の円換算(-6,805円)のほうが、大きな赤字でした。

利上げの夜に、証券アプリを開いた(Q3マクロ環境)

利上げの夜に、証券アプリを開いた(Q3マクロ環境)

Q3は「株はほぼ横ばいから微増、金利は急上昇、円は高く」という組み合わせでした。

指標6月末9月末Q3変化コメント
S&P5007,499.367,651.54+2.03%私の口座とは別の世界線
NASDAQ10030,276.3530,408.50+0.44%期末は横ばいでも、期中は7月29日に-10.2%、9月22日に安値から+13.0%の往復
日経平均70,062.3266,753.72-4.72%配当抜きの価格同士なら、私の-6.44%のほうが深い
米10年債利回り4.44%5.29%+85bp犯人候補その1
VIX(恐怖指数)16.4516.34ほぼ横ばい恐怖は静か、痛みは確か
ドル円161.92円157.40円約4.5円の円高円建ての私には向かい風(日銀の為替市況)

※bp(ベーシスポイント)は金利の単位で、1bp=0.01%です。

VIXの期間高値は7月29日の20.66、期間安値は9月22日の14.21でした。VIXは低位でしたが、NASDAQ100は7月29日に6月末比-10.2%まで下げ、9月22日には安値から+13.0%戻す往復でした。

Q3の主なイベントを、時系列で並べます。

  1. 7月29日 FOMC:据え置き、ただし9対3。 政策金利は3.50〜3.75%で据え置き。それでも3名が0.25ptの利上げを主張しました(FRB声明)。声明は、中東の紛争による不確実性と、エネルギーなどの供給ショックによる物価上昇に触れています。
  2. 8月26日 NVIDIA決算: 売上は962億ドル(前年同期比+106%、前期比+18%)。データセンター部門は890億ドル(前年同期比+117%)でした。
  3. 9月4日 雇用統計(8月分): 非農業部門雇用者数は+16.2万人、失業率は4.1%で前月と同じでした。
  4. 9月16日 FOMC:0.25pt利上げ、12対0。 政策金利は3.75〜4.00%へ。全会一致です。声明には「Inflation remains elevated」の一文と、より早く2%目標へ戻すためという理由が書かれていました(FRB声明)。
  5. 9月中旬から下旬:10年債利回りが5%台に乗せました。 9月25日に5.17%、9月30日には5.29%まで上がりました。

7月に「利上げすべき」と言った3名は、少数派でした。9月には、少数派が全員になっていた。数字の上では、それだけのことです。

利上げのニュースを見た夜、私はスマホの証券アプリを開いて、閉じました。数分して、また開きました。三度目に開いたときも、数字は同じでした。当たり前です。アプリは私の祈りを反映しません。

月ごとの集計で見ると、ドル建ての評価損益は8月に-201.93ドルまで縮んでいました。それが9月には-228.86ドルへ押し戻されています。上り坂の途中で、頭を押さえられた格好です。

「株は心配の壁をよじのぼる」という格言があります。Q3のS&P500は、利上げという心配の壁を、きちんとよじ登りました。登れなかったのは、私のポートフォリオだけです。

CMAとして、Q3の環境を3点で整理します。

  • NASDAQ100は期末こそ+0.44%でしたが、期中は-10.2%まで下げて+13.0%戻すV字でした。下げは受け、戻りは上値を手放すカバードコールには、不利な形でした
  • 10年債利回りの+85bpは、長期債を持つTLTX・453Aに向かい風でした
  • ドル円は161.92円から157.40円へ、ドル円自体は約2.8%の円高です。ポートフォリオへの寄与は、ドル建て13銘柄の円換算だけで約-2.3%(-6,805円)でした

利上げと円高が、Q3に重なりました。その夜の私は、犯人は金利だと決めていました。その決めつけが崩れるのは、もう少し先です。

週ごとに降ってきた12,925円(配当着弾記録)

週ごとに降ってきた12,925円(配当着弾記録)

Q3の配当は、3ヶ月とも4,000円台で届きました。

月配当受取額円建て(着金実額)コメント
7月26.67ドル4,331円静かな相場の、静かな着金
8月28.73ドル4,565円Q3の山。評価損益もこの月が一番浅かった
9月25.72ドル4,029円利上げの月も、配当は止まらない
Q3合計81.12ドル12,925円週ごとの小さな「よし」の合計

※配当はすべて税引後の着金額です。円建ては着金日の実受取額の合計です(国内3銘柄の849円を含みます)。

9月末には、NVYY・TQQY・YSPYで週次分配が2回続けて着弾しました。通知が来るたびに、小さく「よし」と思ってしまう。この「よし」が、のちほど決算報告で問題になります。

Q3の配当受取ランキング上位5銘柄です。

順位銘柄期間配当受取受取回数コメント
1CEPI12.18ドル13回配当王。ただし価格は-8.63%
2AIPI9.26ドル13回配当も、値上がりも、両方くれた
3ULTY8.92ドル13回最高利回りの正体は後述
4NVDY8.52ドル13回配当4位なのに、総合1位
5NVYY6.20ドル13回同じエヌビディアでも、明暗が分かれた

配当受取額の首位はCEPI(暗号資産関連株カバードコールETF)でした。それでもトータルリターン率は11位です。配当を一番くれた銘柄が、一番稼がせてくれた銘柄とは限りません。

5位のNVYY(エヌビディア株のプット売り活用型ETF)は、同じエヌビディアが原資産のNVDYとは仕組みが違います。プット売りとは、決まった値段で売る権利を売り、その対価を受け取る取引です。

銘柄別パフォーマンス:価格では3勝、配当込みでは10勝

銘柄別パフォーマンス:価格では3勝、配当込みでは10勝

同じ16銘柄を、物差しを替えて2回並べます。

表に初めて出る銘柄の中身を、先に書いておきます。JEPQはナスダック100のELN型(ELN=株価連動債)、FEPIはハイテク大手、DOGGはダウの犬戦略、QQQIはナスダック100のオプション型、IGLDは金、TQQYは3倍レバレッジ「TQQQ」のオプション型です。

国内勢は、2865がNASDAQ100のカバー率100%、563Aが同じくカバー率約10%で、どちらも東証上場です。

価格の騰落率(配当を除く)

順位銘柄期間騰落率(価格)コメント
1NVDY+2.41%価格でも首位
2YSPY+1.21%S&P500には届かずとも浮上
3AIPI+0.62%かろうじてプラス
4JEPQ-0.33%ほぼ無傷
5FEPI-0.65%小さな傷
62865-1.45%守備の番人、踏ん張る
7DOGG-1.50%地味に耐える
8QQQI-2.18%小幅安
9IGLD-3.51%金の盾に、ひび
10TQQY-5.66%3倍の死神、今期は手加減
11563A-6.24%国内のNASDAQ100勢で明暗
12CEPI-8.63%配当王の代償
13NVYY-10.68%同じエヌビディアで逆走
14TLTX-12.28%金利の刃
15453A-12.42%金利の刃、もう一本
16ULTY-14.47%最高利回りの最下位

配当を込めたトータルリターン率

順位銘柄配当利回り(期間)トータルリターン率コメント
1NVDY7.61%+10.02%文句なしの首位
2AIPI6.23%+6.85%二刀流
3FEPI4.48%+3.83%小さな傷を配当で上書き
4YSPY2.60%+3.81%偽りの安全、今期は本物
5JEPQ2.38%+2.06%前座が上位に
628652.30%+0.85%番人の面目
7IGLD4.26%+0.75%盾は割れず
8TQQY6.06%+0.40%高配当でぎりぎり黒字
9QQQI2.44%+0.26%首の皮一枚
10DOGG1.64%+0.14%最小の黒字
11CEPI7.19%-1.44%配当王でも赤字
12NVYY8.14%-2.54%高利回りでも赤字
13563A1.93%-4.31%配当では埋まらない
14ULTY10.06%-4.42%利回り首位、順位は14位
15TLTX2.66%-9.62%ワースト2
16453A1.99%-10.43%ワースト1

※2表とも2026年6月30日→9月30日の終値ベースで、率は各銘柄の現地通貨建てです(為替は含みません)。配当利回りはこの3ヶ月分で、年率ではありません。

価格だけで見れば、私は16戦3勝でした。 配当を足すと、10勝6敗まで巻き返します。

赤字から黒字へ引き上げられたのは、JEPQ・FEPI・2865・DOGG・QQQI・IGLD・TQQYの7銘柄です。共通するのは、価格の傷が浅かったことです。救出劇の主役は配当ですが、配当が届く距離に踏みとどまっていたのは、価格のほうでした。

ただし、TQQYとQQQIは、私の記録上のROC比率が97〜98%です。ROCの意味は、後のROCの節で整理します。

逆に、CEPI・NVYY・ULTYは7〜10%台の配当利回りを持ちながら、配当で救いきれませんでした。価格の傷が、配当の届く距離より深かったからです。

気になるのは、同じエヌビディアを原資産とするNVDYとNVYYの明暗です。NVDYはトータルリターン率で首位、NVYYは12位でした。

そのNVDYを、かつて「戦犯」と呼んだ週もありました。同じ検体が、四半期では首位に立っています。

NVYYは、私が銘柄ごとにつけているメモに「NVDYより危険。下落時に元本が猛烈に削られる」と書いた銘柄です。ただ、Q3にこれほど差がついた理由は、私にはまだ説明できません。不確かなままにしておきます。

国内のNASDAQ100勢でも差がつきました。2865は-1.45%、563Aは-6.24%です。カバー率100%と約10%という設計の違いが効いたのかもしれませんが、内訳は分解しておらず、不確かです。

血の決算報告:運用開始来、配当が評価損を飲み込んだ

血の決算報告:運用開始来、配当が評価損を飲み込んだ

Q3期間では負けました。けれど運用開始からの通算では、トータルリターンはプラスに着地しています。

項目ドル建て円建て(為替込み)
投資元本1,978.67ドル311,016円
株式時価総額合計1,749.80ドル275,426円
株式評価損益合計-228.86ドル-35,590円
株式評価損益率-11.57%-11.44%
累計配当金総額269.76ドル42,419円
トータルリターン+40.90ドル+6,829円
トータルリターン率+2.07%+2.20%

※為替レート:1ドル=157.40円(2026年9月末終値)。投資元本は買付手数料を含みます。

評価損は-35,590円。初回の配当が着金した2025年12月26日から届いた302件の配当は、合計42,419円。配当が評価損を上回り、トータルリターンは+6,829円(+2.20%)です。

ここで、私の中のもう一人の私がささやきます。「ほら、勝ってるじゃないか」。

決算の数字は嘘をつきません。嘘をつくのは、その横に私が書く感想のほうです。ここが一番危ない場所です。

配当を別の財布に入れると「42,419円もらった、勝ち」に見えます。評価額だけを見ると「-35,590円、負け」に見えます。

これがメンタル・アカウンティング(お金に色をつけて、別々の勘定で考えてしまう心理)の罠です。どちらも片目で見た景色にすぎません。

両目で見ると、こうなります。

  • 運用開始来:評価損-35,590円を配当42,419円が上回り、+6,829円
  • Q3期間:価格と為替の変化-18,971円を配当12,925円が埋めきれず、-6,046円

通算のプラスは、過去の配当の貯金です。Q3の3ヶ月だけを切り取れば、その貯金を取り崩しました。週次の「よし」を積み重ねた結果が、Q3では負けだったという事実は消えません。

CMAが読む:利回りだけでは、勝敗は決まらなかった

CMAが読む:利回りだけでは、勝敗は決まらなかった

Q3の16銘柄では、配当利回りの高さだけでは勝敗が決まらず、価格がどこまで削られたかの差が大きく出ました。

高配当率の罠:ULTY・NVYY・CEPIと、NVDY・AIPIの差

配当利回りが高い5銘柄を並べます。

銘柄配当利回り(期間)期間騰落率(価格)トータルリターン率
ULTY10.06%-14.47%-4.42%
NVYY8.14%-10.68%-2.54%
NVDY7.61%+2.41%+10.02%
CEPI7.19%-8.63%-1.44%
AIPI6.23%+0.62%+6.85%

利回り3位のNVDYと5位のAIPIが、トータルリターン率で1位と2位を取りました。利回り1位のULTYは14位です。

Q2の総括で、私は「高配当利回りとトータルリターンの高さは必ずしも一致しない」と書きました。書いたくせに、週次で届くULTYの通知の額を見て、また少し誇らしい気持ちになっていました。

利回りが高いほど強い……お前がそう思うんならそうなんだろう、お前の脳内ポートフォリオの中ではな。

しかも、ULTYの性格は最初から書いてありました。私が銘柄ごとにつけているメモの診断欄に、こうあります。「吐血銘柄。極限のボラを追求しすぎて、元本溶解が止まらない」。書いたのは私です。読み返していなかったのも、私です。

金利は犯人だったのか:TLTX・453Aと、損失の内訳

長期債は金利感応度(金利が動いたときに、債券価格がどれだけ動くかの度合い)が高い資産です。10年債利回りが+85bp上がった3ヶ月で、TLTXは価格-12.28%、453Aは-12.42%でした。配当を足しても、TLTXは-9.62%、453Aは-10.43%にとどまります。

カバードコールのオプションプレミアム(コールオプションを売った対価として受け取る収入)は、下落のクッションになります。ただしクッションの厚さは配当の分だけです。Q3のTLTXと453Aは、そのクッションの何倍もの深さで落ちました。

TLTXの分配金利回りが本物かどうかは、以前の検証記事にまとめています。

率の順位表では、この2銘柄が文句なしの最下位です。だから私は、Q3の犯人は金利だと決めていました。アプリを開いて閉じていた夜も、頭の中の犯人はずっと金利でした。

ところが、配当込みの損益を金額に分けると、犯人像が崩れました。Q3のトータルリターン-6,046円を、おおよそ分けるとこうなります。

  • 為替(ドル建て13銘柄の円換算):-6,805円
  • 長期債2銘柄(TLTX・453A。値動きと配当込み):約-2,600円
  • 金(IGLD):約+100円
  • 株式型13銘柄:約+3,300円(値動き約-8,300円、配当約+11,600円)

最大の赤字は為替で、次が長期債です。TLTXと453Aは、率では最下位でも、金額では為替の半分以下。株式型は、値動きで約-8,300円削られながら、配当で黒字に戻っていました。

金利を犯人に仕立てたのは、率の順位表でいちばん目立つ筋書きだったからです。CMAの看板を掲げながら、犯人探しを順位表だけで済ませていた。今期の思い違いは、ここにあります。

もっとも、原因を一つに断定するつもりはありません。為替、長期債、株式型の値動きと配当が重なった、という内訳の記録です。

私が銘柄ごとにつけているメモでは、453Aは「円建ての仮面の下に米金利と為替の二重リスクが潜む」、TLTXは「利上げ局面では静かに、しかし確実に削られる」。率の面では、どちらも予言どおりになりました。当たって、まったく嬉しくない予言です。

ROC:配当の中身をのぞく

ROC(資本の払い戻し。配当のうち、運用益ではなく元手の返還として扱われる部分)についても記録しておきます。以下は私の記録上の平均ROC比率で、年次で確定する税務上の区分とは異なる可能性があり、確定値ではありません。

銘柄私の記録上の平均ROC比率期間騰落率(価格)
TQQY98.2%-5.66%
QQQI97.0%-2.18%
ULTY80.0%-14.47%
TLTX70.6%-12.28%
NVDY32.6%+2.41%
NVYY31.6%-10.68%
JEPQ0.0%-0.33%

※ほかの9銘柄は、Q3期間の記録がありません。記録の件数が少ない銘柄もあります。

ROC比率の高さだけでは、良し悪しは決められません。QQQIは97.0%でも価格は-2.18%にとどまり、ULTYは80.0%で価格は-14.47%でした。NVYYは31.6%と低めでも、価格は-10.68%です。

ROC比率は「配当の中身の札」にすぎません。その札と価格の動きをセットで見て、はじめて元本が削られているかどうかに近づけます。

結論:Q3は負けた。それでも、7本は配当に救われた

結論:Q3は負けた。それでも、7本は配当に救われた

Q3の判定は、負けです。

ドル建てで米国株は上がり、私は下がりました。配当12,925円を足しても、Q3期間のトータルリターンは-6,046円(-2.05%)。S&P500の+2.03%と並べると、鏡に映したように反対の数字です。円建ての価格に直したS&P500でも約-0.8%で、配当を足した私の-2.05%は、それより深い。物差しの違いを差し引いても、言い訳の余地はありません。

「勝っておごらず、負けて悔やまず」と言います。悔やまないのは難しいので、せめて検算が済むまで悔やむのは保留にしました。数字は、合っていました。

二つだけ、数字を置いておきます。

一つ目。価格だけなら赤字だった7銘柄が、配当を足すと黒字に戻りました。配当はQ3の私を勝たせてはくれませんでしたが、7本を赤字の淵から引き上げました。

二つ目。運用開始からの通算では、評価損-35,590円を配当42,419円が上回り、トータルリターンは+6,829円です。Q3で取り崩したのは、それまでに積み上げた配当の貯金でした。

Q2の総括には、いくつか宿題を残していました。Q3の事実で、答え合わせをします。なお、Q2の順位は取得来の累計、Q3の順位は3ヶ月の期間成績です。基準が違うため、順位の上下は参考値として読んでください。

  • 「リストラ候補」と書いたNVYY。Q3は配当6.20ドルが届いても、トータルリターン率は-2.54%(12位)でした。Q3の3ヶ月だけで見れば、まだ赤字の側です
  • 「問題児」と書いたNVDY。Q3はトータルリターン率で首位でした。「主力の宿命か」と書いた私の見立ては、四半期ひとつで裏返りました
  • 「日本株ETFが一番いい説」とまで書いた563A(Q2は2位)は、Q3で13位。「三兄弟の末弟も健闘」と書いた453A(Q2は5位)は、最下位です

当たったのはNVYYの赤字くらいで、NVDYと563Aと453Aは、見事に外しました。しかもQ3の私は、1株も買い足していません。冒頭で白状したとおり、何も足さなかった3ヶ月の通信簿が、この-2.05%です。

あなたが高配当ETFの一覧を眺めるとき、いちばん目立つ場所には、たぶん利回りの数字が書いてあります。Q3の私の口座では、その隣にある価格の動きのほうが、勝敗を左右しました。

Q4に金利がどちらへ動くのか、私にはわかりません。わからないまま、記録だけは続けます。

負け惜しみに聞こえるのは承知のうえで、一つだけ書きます。

私はインデックスを否定しない。ただ、全員が正解を選ぶ世界に、誰か一人くらい記録係が要る。

10月1日、DOGGから配当が届きました。1日遅れで、Q3の帳簿には載らない配当です。Q4の帳簿の1行目に、静かに書き込みました。


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【免責事項】 本記事は筆者個人の投資記録であり、特定の金融商品の取得勧誘・投資助言を目的としたものではありません。記載の数値は筆者の運用実績・執筆時点の市場データに基づくものであり、過去の実績は将来の成果を保証しません。カバードコールETFを含む金融商品には元本割れのリスクがあり、為替変動・金利変動により円建ての評価額が大きく変わる場合があります。ROC比率は筆者の記録に基づく参考値で、税務上の確定区分ではありません。投資の最終判断はご自身の責任にてお願いいたします。

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この記事を書いた人

真毅のアバター 真毅 自由人

趣味はカメラ、ランニング、読書。職業はシステムエンジニア。昔はリサーチハウスで企業調査、産業分析を行っていました。目標は投資で稼いでゆっくり生きる。資格はFP2級、証券アナリスト。投資対象は日本株、米国ETF、金、暗号資産、不動産。金融資産と実物資産の両輪で資産形成。

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