今回は銅金レシオの使い方について書きたいと思います。
銅金レシオとは
銅金レシオは、銅の価格を金の価格で割って算出する経済指標です。
銅は産業活動と関連が深く、経済が活発な時に価格が上がります。
金は不安定な時に投資家が安全と見なすため、価格が上昇します。
このレシオは、銅と金の価格の関係から経済の状況や市場のリスク許容度を読み取る手がかりとして使われます。
例えば、レシオが高い場合は経済の成長を示唆し、低い場合は市場の不安を表していると考えられます。
銅金レシオは新債券王として名高いジェフリー・ガンドラックが言及したことで注目を集めました。
銅金レシオの計算式
日本で一般的に見る銅金レシオの計算は、ロンドン金属取引所(LME)で取引される銅先物の価格÷ニューヨーク商品取引所(COMEXで取引されている金先物の価格で計算されています。
ただ、ロンドン金属取引所(LME)のヒストリカルデータは有料です。
海外ではニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引される銅先物の価格÷ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引されている金先物の価格で計算されたものもあるため、本HPではこちらの計算式で算出された数値を使います。
※同価格は違いますがほぼ同じ動きをするため、分析には問題ないと考えています。
銅金レシオで何がわかる
- 経済成長の兆候: 銅の価格は産業活動と密接に関連しており、経済成長時に上昇する傾向があります。そのため、レシオが高い場合は経済成長の兆候と見なされます。
- 市場のリスク許容度: 金は不安定な時期の安全な避難先とされています。レシオが低い場合は市場のリスク回避や不確実性が高まっていることを示唆します。
- 投資戦略の参考: 投資家はこのレシオを利用して、株式や金などの資産配分を決定する際の一つの指標として活用します。
銅金レシオは、マクロ経済の動向や市場センチメントを把握するための有効なツールとして使われます。
銅金レシオと相関しやすい指標
- GDP成長率: 国の経済成長の指標であり、銅の需要が経済成長と連動するため、銅金レシオと相関します。
- 製造業購買担当者指数(PMI): 製造業の健康状態を示す指標で、経済活動の拡大や縮小を反映します。
- 株式市場指数(例:S&P 500): 株式市場の全体的なパフォーマンスを示し、リスク許容度と経済の健康状態を反映します。
- ボラティリティ指数(例:VIX): 市場の不確実性やリスク回避度を示す指標です。
- 長期金利(例:米10年債利回り):債券金利も好景気なら上昇し、景気が悪くなれば下がるため相関します。
銅金レシオのチャート 2024年1月7日現在
明らかに景気は後退する傾向が見て取れます。
雇用統計は強いため、ソフトランディングすると思いますが、景気後退は避けられませんね。
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