米国の新規住宅許可件数:金利と住宅ローンが与える景気への影響

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金利と住宅ローンが与える景気への影響を知る

住宅の着工に先立ち、地方自治体などに許可申請を行わなければならない地域での許可発行件数を調査、発表したのが住宅建築許可件数です。また、全米でのサンプル数は2万ヵ所です。

許可を受けたうちの約98%は実際に着工されているが、月末時点での未着工の件数も公表されています。また、大部分は許可を受けた月中に着工していますが、着工件数の先行指標になることもあり、景気先行指数にも採用されています。

米国住宅市況は、景気に対して敏感に動きます。 景気が悪くなりそうだとなると真っ先に悪化し、景気に回復の兆しが見えると、住宅市況は真っ先に良くなります。

またインフレに対しても非常に敏感です。 なぜ、こんなにも景気やインフレの動きに対して住宅市況が敏感に反応するのかというと、最大の要因は金利です。金利が上昇すると住宅ローン金利も上がります。 住宅ローンの金利が上がると、長期の住宅ローンを組んで住宅を購入するのが難しくなるため、住宅需要が落ち、住宅建設が減っていきます。

2022年を通じて、米国の長期金利は1%から4%まで上昇したので、これから明らかに住宅セクターには強いブレーキがかかりました。加えて、住宅のディベロッパーも、住宅を建設するにあたって建設ローンを借り入れるため、金利水準が上昇したら開発事業も縮小します。

逆に低下すれば、住宅ディベロッパーは開発に積極的になり、個人も住宅購入に対して前向きに。しかし、最悪化による金利の場合、住宅セクターは動きません。つまり、景気がよくて金利も居心地のいい水準にないといけません。新規住宅着工件数と新規住宅許可件数の違いですが、着工件数は建設されたタイミングでの統計であり、許可件数は着工前段階の基礎掘削の許可件数になります。 その結果、許可件数のほうが着工件数に比べて先行する経済指標であるため、景気の先行指標とも言えます。

住宅が景気に強い影響を及ぼす理由は、裾野が極めて広いからです。住宅を建てるためには、鉄鋼や木村、ガラス、バイブ、コンクリート、プラスティックなどさまざまな材料が必要になりますし、家が建てられた後も、家電製品や家具などの新規買い需要が期待できます。 実際、米国では新しい住宅を1000棟建てると、2500人以上の正規雇用が生まれ、1億ドル以上の給与が支払われると言われています。

当然、新規住宅許可が伸びているときほど、株価は堅調に推移し、債券市場にとってはネガティブ要因になります。

米国の新規住宅許可件数のHP

米国の新規住宅許可件数は、アメリカ合衆国総務省の統計局(Bureau of Labor Statistics, BLS)のウェブサイトで調べることができます。

アメリカ合衆国国勢調査局(U.S. Census Bureau)の新築住宅建設ページ:
https://www.census.gov/construction/nrc/index.html

より簡単に確認する場合はFREDがおすすめです。

以下から、新規住宅許可件数住宅着工件数を調べることができます。

新規住宅許可件数:https://fred.stlouisfed.org/series/PERMIT
住宅着工件数:https://fred.stlouisfed.org/series/HOUST

意外と知らない新規住宅許可件数の特徴

米国の新規住宅許可件数は、住宅市場の健全性と経済の全体的な状態を示す重要な経済指標の一つです。この指標の特徴には以下のようなものがあります。

  1. 先行指標:新規住宅許可件数は経済の先行指標として機能し、住宅市場の将来の動向を予測するのに役立ちます。許可件数が増加すると、建設活動の拡大と経済成長の兆候と見なされます。
  2. 経済の健全性:新規住宅の建設は、雇用創出、消費支出の増加、および経済全体の成長を促進します。したがって、許可件数の増加は経済の健全性の指標として解釈されます。
  3. 住宅市場の需給バランス:許可件数は、住宅市場の需給バランスを反映します。高い許可件数は、住宅需要の強さを示し、価格の上昇圧力を生み出す可能性があります。
  4. 金利の影響:金利は新規住宅許可件数に大きな影響を与えます。低金利は住宅ローンのコストを下げ、新規住宅の購入を促進します。逆に、高金利は住宅市場を冷え込ませる可能性があります。
  5. 地域差:米国内でも地域によって新規住宅許可件数には大きな差があります。経済状況、人口動態、地価などの地域的要因が影響します。
  6. 季節性:新規住宅許可件数には季節性があります。通常、春と夏は建設活動が活発になるため、これらの季節に許可件数が増加する傾向があります。
  7. 時限的な減税:時限的な減税による駆け込み需要で件数が大きく変動することがあり注意する必要です。
  8. 着工件数の予測:月々の着工件数の予測においては、上述した天候などの特殊要因によって左右されるので、許可件数を説明変数に使っても、 あまり精度は向上しないようである。

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この記事を書いた人

真毅のアバター 真毅 自由人

趣味はカメラ、ランニング、読書。職業はシステムエンジニア。昔はリサーチハウスで企業調査、産業分析を行っていました。目標は投資で稼いでゆっくり生きる。資格はFP2級、証券アナリスト。投資対象は日本株、米国ETF、金、暗号資産、不動産。金融資産と実物資産の両輪で資産形成。

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