1月26日に今年最後のアメリカPCEデブレーターの発表がありました。
PCEデフレーターはFRBが半期に一度、議会に提出する報告書の中でインフレ見通しとして用いられるため、最も重視される物価指数です。
12月のPCE指数は前年同月比で2.6%上昇しました。これは、インフレ率がゆっくりと下がっていることを示しています。インフレ率が下がるということは、物価の上昇速度が遅くなっていることを意味します。これは経済にとって良い兆候です。
コアPCE指数は2.9%上昇しましたが、これは前月の3.2%からの減少です。コアPCE指数は、食品やエネルギーのような価格変動の大きい品目を除外して計算されるため、インフレのより正確な指標とされています。この数値が連邦準備制度理事会(FRB)によって注目されており、インフレ状況の判断に重要な役割を果たしています。
- PCEデフレータ:前年比+2.6%(予想:2.6%) 前回:2.6%
- PCEコアデフレータ:前年比+2.9%(予想:3.0%) 前回:3.2%

前月比で見るとコロナ前の水準に戻っているため、現在の水準が一定期間持続すれば、インフレが沈静化されたとみなされそうです。
- PCEデフレータ:前月比+0.2%(予想:0.3%) 前回:-0.1%
- PCEデフレータ・コア:前月比+0.2%(予想:0.3%) 前回:+0.1%

まだ、個人支出が個人所得を上回っているので、支出超過の状態が続いていますが、個人利息支払いも徐々に下がっているため、去年の6月頃から比較すると、米国人の生活も安定してきているように感じます。
- 個人所得:前年比+4.22% 前回:+4.36%
- 個人支出:前年比+5.90% 前回:+5.45%
- 個人利息支払い:前年比+37.58% 前回:+42.52%

Febウォッチを見ると、先週まで3/20のFOMCで利下げする予想が一番高かったです。
しかし、今週のGDPやPCEデブレータ、個人消費、個人支出などの経済指標の発表で3月は政策金利を維持し、5/1に利下げする予想に変わりました。
インフレは落ち着いてきています。
今の状態が続くようなら5月はかなりの確率で利下げがありそうです。

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